ドラッガー「経営者の条件」から学ぶ成果を上げるための5つのポイント+αを解説!

毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ経営塾』。起業の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。

今回は経営学者ドラッガーの著書「経営者の条件」を坂本憲彦氏に紹介していただきます。長い間読まれ続け、時代を超えても変わらない経営者に大切な5つのポイントを解説しています。また、本には書かれていない、コロナから始まった変化の時代を生き抜く、新たな3つのポイントもお伝えしています。

 

こちらの音声は、Podcastよりお聴きいただけます。

動画は、下記YouTubeよりご覧いただけます。

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成果を上げるための5つのポイント

中田:今日は坂本先生からオススメの1冊をご紹介いただこうと思います。

坂本先生お願いします。

 

坂本:ドラッガーという方が書かれた古典的な名著『経営者の条件』をご紹介させていただきます。

経営者はたたきあげでやっている人も、親御さんから継いで2代目3代目という方もいらっしゃると思いますが、良い経営者がどういうものかは客観的に分かりにくいので、それを解説している本です。

ドラッガーさんは1909年に生まれて2005年に95歳で亡くなりましたが、偉大な経営学者ということで多くの方に影響を与えています。

少し前に流行った『もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの「マネジメント」を読んだら』という本は、ドラッガーさんが書いたものではないですが、ドラッガーさんの解説本です。

ドラッガーさんはたくさん本を出していますが、何度もリニューアルされて今も読み継がれている本ということで、今回はこの『経営者の条件』をご紹介します。

 

この本では、経営者に一番大切なことを“成果を上げること”と伝えています。経営者が労働者と違うところはいかに成果を上げられるかです。経営者として成果を上げるために大切な5つのポイントを解説しています。

 

この5つが何かというと、1つ目が“時間管理”です。経営者が一番大変なのは自分の時間をどう管理するか、あとは会社の時間をどう活かしていくのかです。時間は貯めることができない資産ですので、その場その場で消費されて、2時間暇だから明日に持って行こうということはできません。生産性の高さを意識して時間を使えるか、そこの時間管理が経営者として大事になってきます。

 

2つ目が“貢献へのコミットメント”です。経営者がお客様や従業員に対して貢献する、役に立つことをしっかりと覚悟できているか。ここの度合いが成果を上げるために非常に大事になってくるところです。

 

3つ目が“強みを活かす”ことです。これは、経営者個人もそうですし、自社でも強みを活かしていくことです。弱みを克服することに時間を割いても成果につながらないので、いかに強みに集中していくのかです。強いところを併せ持って組織を作っていくことが大事だよというところです。

 

4つ目が“優先順位”です。最初の時間管理とも関連しますが、経営者をやっていく中でいろいろなものに時間はとられていくんですね。24時間、決まった時間しかありません。これは誰しも同じ時間ですので、その中でいかにやる順番を決めていくのか。さらにはやらないことを決めることも大事です。何をやらないかをしっかり決めていくことで、成果をあげることに集中していけます。

 

5つ目が“意思決定”です。どのような意思決定が経営者に大切なのかを解説しています。

 

この5つが経営者にとって成果を上げる条件だと伝えています。

 

私もこの本を改めて読み返してみいましたが、非常に大切なことを伝えてくれていると思います。経営者にとって何が大事なのか、自社を見直す時に何が大事なのか。コロナでいろいろな影響が出ていると思いますが、こういう時だからこそ改めて時間管理、貢献へのコミットメント、強みを活かす、優先順位、意思決定この5つを見直すことで、解決のヒントになると思います。

 

管理職は経営者へのステップ

中田:考えてみたら、この5つの条件は経営者のみならず、これから起業を目指したり成果を上げたい会社員にも共通する基本ですね。

 

坂本:この本は経営者に関することを書いていますが、管理職の方やサラリーマンの方にも非常に役立つ内容にもなっていると思います。

 

中田:この5つの指標を軸に振り返って、現状把握をして、修正をしていくことを導く1冊と考えてよいですか。

 

坂本:そうですね。特に管理職の方は非常に大事だと思います。管理職の方も時間がなくて忙しくなるので、時間管理からの流れを作るのは大切だと思います。

 

中田:管理職というワードが出ましたが、私は企業の中で管理職歴が結構あった後でフリーランスとして仕事をしています。先ほどの5項目を聞いて考えてみると、管理職をやっている時は、ある意味起業や経営をする前の練習ではないですが、あれこそがトレーニングだったんだろうなと、気づきがあったような気がします。

 

坂本:会社での経験は大きいと思います。管理職で人を動かしてどう成果を上げていくかというところ、ここを会社で見つけられるのは非常に素晴らしいポジションだと思います。

 

中田:一つのステップなのかもしれないですね。でも経営者となると、さらに成果を上げないといけない大きなリスクがついてきますよね。管理職でもかなり圧が入る仕事だったので、そうやって考えると経営という仕事は尊いですね。

 

成果を上げるための“やらない”選択

坂本:スキル的な部分は管理職でも身に付けられますが、経営者になると最後はうしろがなくなるプレッシャーが強くなるので、そこをできるかどうかはさらに大事なポイントになると思います。

 

中田:だからこそ成果を上げるということは強烈なワードですよね。

 

坂本:シンプルなんですけどね。経営者としては成果を上げるために強みを活かす、ということに繋がってくると思います。

成果を出したいからこそ弱いところはやらない選択が大事になると思います。

 

中田:そうすると、社長の弱いところの強みを持っているスタッフさんがチームにいると、会社は強いですね。

 

坂本:社長が1人でやることは無理ですので、社長ができないところを補っていくチームになるといいと思います。

 

中田:成果を上げ続けることで、その会社が世の中に貢献したいことが商品やサービスを通して継続して実現していく、そのための成果という部分が大きいので、経営は深いお仕事ですね。

 

坂本:私もまだまだ勉強をしている身ですけど、奥が深いと思います。

 

中田:禰覇さんどうですか。経営の話でしたけれど、いろいろなことに共通するポイントかなと思います。

 

禰覇:経営者さんにというお話でしたけど、社員さん一人一人がこれをやれるようになったらいい会社になるんだろうなと思いました。以前坂本先生が「弱みを克服することに時間を割くことは、自己満足だ」とおっしゃっていたことを思い出しました。自分の弱みを知って、そこを人に任せることも時間を管理することに繋がっていくと改めて思いました。

 

坂本:成果を考えると、弱いことを頑張っても、出来上がったところで自分が満足するだけで人の役には立ちません。それが2つ目の“貢献へのコミットメント”に関連すると思います。ビジネスは人に貢献して初めて価値が出くる、人に役に立つことが大事です。そのためにも自分が一番得意なところを活かしていくことが義務になると思います。

 

中田:坂本先生の名言が好きです。「強みを活かすのは社会貢献。弱みを克服するのは自己満足」ですよね、禰覇さん。

 

禰覇:本に書いてありました。

 

中田:責任も、社会に対する影響力も大きい経営者さんだからこそ、強みを活かすことは強烈に必要なことですね。

 

坂本:自分が強いところを活用する、そして弱い所を弱くていいと思えるのも大事だと思いますし、だからこそ強い所に集中していこうとなると思います。

貢献へのコミットメントということでお客様に必ずよいものを届けるとか、成果につなげることがビジネスとしての発展につながってくると思います。

 

中田:この5つの項目はすごくシンプルな言葉だけど、時代を超えて変わらない、押さえておきたいポイントですね。

 

コロナ時代を乗り越える経営者の3つ条件

中田:この5つのポイント以上にさらに豊かに、付け加えるポイントを教えていただけますか。

 

坂本:コロナの状況の中で、僕もこの1年でいろいろな経営者さんの動きを見させていただきました。この時代を乗り越えている僕がすごいと思った経営者さんの共通点が3つあります。

 

1つ目が“絶対にぶれない軸を持っている”ことです。

周りの環境が激変している時代、人によっては全く違うビジネスに手を出して上手くいかない場合や、逆に本当は動かないといけなかったのに全然動けていない場合もあります。

一方で会社の中で変えてはいけないところは何か、変えていいところは何かが分かっている方は変化に対応できたと思います。

和民という居酒屋さんがありますが、居酒屋が回復の見込みが弱いということで、今度焼肉屋に全部業態を変える発表がありました。1000店舗近くも変えるってすごい意思決定だと思いますが、「食で幸せにしていく」という和民社長の想いは変えず、変えていいところをドラスティックに変えていける、経営者の大事なところだと思います。

 

2つ目が“意思決定のスピードの速さ”です。

今回、誰もが状況を分からない状態で突然変化が起こったので、意思決定のスピードが大事だったと思います。私の知っている飲食業の経営者さんで、去年の2月の段階で飲食のお店を全部閉めてオンラインに移行させました。変えると決めたらすぐに行動する、捨てる勇気を持っていますよね。

どうしても積み上げてきていると捨てられないものが出てきますが、こういう時代は捨てるからこそ身軽になって、次の一手が早く打てるところがあると思います。

 

3つ目が“建設的な悲観主義”です。最近のこの状況を見ても、楽観的に考えていると厳しいです。ただ、悲観だけだと行動ができなくなるので、マイナスのことがあったら対応策を考えていくことです。

これも優れた経営者さんの例でビルゲイツさんのお話があります。

ビルゲイツさんが絶好調な時に、メモが流出して大問題になったことがありました。そのメモはマイクロソフトがつぶれる3つの理由が書かれていたみたいです。でも、ビルゲイツさんはそれだけ業績がいい時でも常に最悪の事態を考えて戦略を考えていたんですね。

 

このコロナの時代は全員が最悪の事態を想定しながら、さらにそれを超えてくる可能性もあります。

ドラッガーさんの本には書いてない、“ぶれない軸”“意思決定のスピード”“建設的な悲観主義”この3つがこのコロナ時代の経営者の条件だと思います。

 

禰覇:全部大事だと思ったんですけど、最悪を想定するって私あまりやっていなかったなと、今聞いていいて思いました。こういう時代の中でも楽しく明るくやっていきたいという想いが強くなって、最悪の想定を後回しにしていたので、自分でも考えてみようと思いました。

 

坂本:この時代明るく前向きには基本なんですけれど、経営者としてはそればかり見てリスクを見ていないと危険です。事業計画も、最悪場合を想定をしておくことは大事だと思います。

 

中田:客観性と分析力という感じですかね。

人はぶれやすいもので、そう考えると自分軸を持って日々闘っていく経営者さんは大変なことですね。

 

坂本:大変な仕事だと思います。だからこそ僕たちは相談に乗れるような存在になっていきたいと思っています。

 

中田:どの社長さんもおっしゃるのが社長はすごく孤独だと。学ぶと言ってもどこで学ぶんだというお声があったり。同じ目線で、同じような志で、利害なく学べるコミュニティ、そことつながっていくというのもある意味強みになる部分かもしれませんね。

 

坂本:つながりが強みを生んでくると思います。

 

中田:今日はドラッガーの『経営者の条件』、初版から時間が経っていますが、いい機会なので気になるリスナーの方は手に取っていただけたらと思います。

坂本先生、禰覇さんありがとうございました。

 

坂本禰覇:ありがとうございました。

 

次回:【第108回】坂本憲彦のラジオ経営塾「オリオンビールが人気のストロング系をやめたことで消費者から応援される理由になった訳とは?!」