【第6回】坂本憲彦のラジオ起業塾「必要なのは”伝える力”商品を売るための2つのポイント」

毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ起業塾』。起業家の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。

今回のラジオ起業塾では、商品を売るために必要なことは何か、また効果的な広告の作り方について坂本憲彦氏が答えます。自信はあるのに商品が売れない、美味しい料理なのにお客さんが来ない、サービスは良いのに誰も利用してくれないと悩む起業家に向け、その原因や解決方法を教えて頂きます。

▼こちらの音声は、下記の「FM那覇」のサイトよりお聴きいただけます。(※2019年2月10日放送)▼

http://www.fmnaha.jp/program/radio_kigyojuku/

商品が売れないと悩む人へ

森川 立志財団の森川です。坂本先生、今日もよろしくお願いいたします。

坂本 はい。よろしくお願いします。

森川 今回は坂本先生にぜひ教えて頂きたいことがあるのですが「商品には自信があるのに売れない」と悩む起業家の方へ、何かアドバイスやお話をして頂けますでしょうか。私自身最近このような悩みを相談されることが多く、また私の周り以外にも同じような悩みを抱えている方はたくさんいらっしゃると思います。実際に起業家の方のお話を伺うと、美味しい料理を出せば繁盛店になる、すごくいい物を作れば売れると考えている方が非常に多いように感じるのですが、起業やビジネスとなるとそれだけでは成功しない、また成功しても続けていくのは難しいですよね。坂本先生はどのようにお考えでしょうか?

坂本 そうですね。そもそも商品が良くないと勝負になりません。商品力を磨くというのは当たり前ですがすごく大事です。良い商品を作る、飲食店だったら美味しいものを提供するというのが第一段階だとしたら、第二段階は”伝える力”です。料理だったら食べてみないと美味しさは分からないですし、サービスだったら実際に体験してみないと分からない、商品だったら買って使ってみないと分からないですよね。だからその分からないことの良さをどれだけ伝えられるかがすごく大事になってくると思います。

森川 商品の良さを伝えるときに、チラシやSNS、インターネット上の広告を利用するのが一般的だと思いますが、利用する際に気を付けなければいけないことやおすすめの利用方法などあれば教えて頂けますでしょうか。

坂本 商品がどういうものかによって変わってはきますが、チラシやWEB、SNS等どの媒体を利用する場合でも共通してやらなければいけないのは”どうなれるか”を伝えること。これがすごく大事だと思います。その商品を買ってどんな風になれるのかということですね。あと他にも大事なのは”写真”と”キャッチコピー(文章)”。両方セットで伝えることが重要になってきます。写真だけだと伝わらない部分がありますし、文章だけでも伝わらない部分があるので、両方を上手く使っていくということ。これができるとチラシとかはすごくよくなりますし、例えばインスタグラムは写真がメインではありますが、そこにさらに良い文章が加わると宣伝効果は倍増しますよね。それを見てお客さんが来てくれることもありますので、ぜひ両方に力を入れてやってほしいなと思います。

森川 坂本先生の言う通り”どうなれるか”がちゃんと書いてある広告って少ないような気がするんですよね。どうなれるかというよりも、その商品の性能や素材のことばかり書いてある広告が多い気がします。例えばドラッグストアに行くと『〇〇が3000mg配合』などと書いてある商品がありますよね。正直それを見てどのような効能があるか分からないですし、どうなるかが書いてないということはあまりいい広告ではないということでしょうか?

坂本 ドラッグストアに売ってる薬やサプリメントは薬事法によって表現の規制があるので、何に効きますとかハッキリ言えなかったりするんですよね。だからそういうような〇〇mm配合という表現になってしまうんですよ。薬系はどうなれるかというのを伝えるのが難しいんですよね。

森川 そうなんですね。あと家電量販店でも同じような広告を目にしたことがあるんですけど、やっぱり”どうなれるか”というよりも、こういう性能、機能を搭載していますというような広告が多いと思ったんですね。こういう宣伝の仕方があまりよくないということでしょうか?

坂本 そうですね。どうしても機能とか性能を言いたくなっちゃうんですよ。例えば整体師の方にマッサージしてもらう時に、こっちは腰痛が治るとかひざ痛が治るとかそういう説明をして欲しいのに、そういうことではなく施術の技術を説明される方が結構多いんですよね。普通の人は技術に興味はないので、どうなれるかをもっと説明した方がいいのになと思ってしまいます。ちゃんと”どうなれるか”を伝えられていて、しかも宣伝の仕方がとても上手だと思ったのは、ダイエットで有名なライザップさん。よくTVでライザップさんのCMが流れていますが、その内容は太ってた人がどれだけ痩せて体が変わったのかということだけですよね。CMの中でどういう手法で痩せさせたとかは一切言ってないんですよ。痩せさせる手法としてはジムでトレーニングしたり糖質制限したりカロリーコントロールしたり、様々な方法を駆使して痩せさせているのにもかかわらず、そのこと一切言わずただ単純に何㎏痩せましたということしか言ってない。それでも見ている人は興味を持って通い始めたりしますよね。だから最初に伝えることはどうなるのかという結果。結果を最初に伝えて、そこに写真と文章が加わればより効果的な広告ができると思います。

宣伝効果の高い広告を作る方法

森川 なるほど。”どうなるか”を伝えることが大事ということはよく分かりましたが、じゃあ実際に文章を書くときにどう書いたらいいのか分からないという方もいらっしゃると思います。書き方のアドバイスや、こういう文章がいいなど普段教えられていることって何かありますか?

坂本 一番いい方法は、自分が見て良いと思ったチラシをファイリングすること。例えばそのチラシを見て問い合わせしたとか商品を買ったとか、何かそのチラシを見て影響を受けたら取っておくのがおすすめです。そうすると実際自分が何か商品を作ってチラシを作るときに、真似できるのでとても役に立ちます。チラシだけじゃなくホームページでも同じように、いいサイトがあったらブックマークしたりキャプチャーとかを保存しておく。そうすればそれをお手本として自分のホームページも作ることができるので、何でも保存しておくといいですね。

森川 坂本先生がこれまで見てきた広告の中で、これは印象的だったというのは何かありますか?

坂本 色々な広告があるんですけど、その中でもとくに僕がいいなと思ったのはアップルの広告ですね。僕はMacのパソコンを使ってて元々興味があるっていうのもあるんですけど、アップルのサイトは興味のない人でも興味を持つように作られているんですよ。最初にどうなるかを伝えて、その後パソコンにこんな新しい機能が付きましたと宣伝されているんです。文章が少ないのに明確に伝わってくるので僕は好きですね。アップルというか、スティーブジョブズはそういうメッセージを出すのが上手だと思います。iPhoneが最初出た時のプレゼンテーションも有名ですし、コンセプトが素晴らしいですよね。ちゃんと伝えられているからあれだけのヒットになったと思いますし、やっぱり伝え方はすごく大事だと思います。

効果的な伝え方①専門性に特化する

森川 伝え方が大事なんだということはよく理解できました。ではその次の段階なんですけれども、伝えるといってもどう伝えていけばいいのか分からないと悩む方が多いのかなと思ったんですね。最近だとSNSやブログなど伝え方はたくさんありますが、じゃあブログを書いたからといって必ず成果が出るというわけではありませんよね。どのように書けば伝わるのか、また集客に繋がるのか、何かいい方法はありますでしょうか?

坂本 ちゃんと伝えるには2つのポイントがあります。1つは専門性にどれだけ特化しているのか。このことを僕らは”コアコンセプト”と言っているんですけど、誰向けに何を提供していくのかということですね。独自性がないといくら発信してもなかなか上手くいかないと思います。例えばブログを始めるとしても、ただ漠然と自分の日常を書いても誰も見ませんよね。ラーメン屋の人がブログをやるんだったら自分の店のラーメンの情報だけを発信する、ダイエットジムを運営している人がやるんだったらダイエットの情報だけを発信するなど、とにかく専門性に特化させてアピールすることが大事かなと思います。

効果的な伝え方②情報を発信し続ける

坂本  ポイント2つ目は、単純に量です。どれだけ発信しているかっていうこと。もちろんクオリティの高い内容を書くというのも大事なんですけど、発信している量がとても重要になってきます。ブログは何記事書いているか、Twitterは何回つぶやいているか。数回ブログ書いて、Twitterつぶやいて終わりみたいな人が結構多いんですよね。発信する頻度が少なく、ただインスタ使えばいい、Twitter使えばいいと考えている人は上手くいきません。まとめると、自分が得意な媒体で専門性に特化した内容を発信し続けることが大事ということですね。

森川 情報を発信する媒体は紙でもネットでもなんでもいいのでしょうか?

坂本 そうですね。自分の得意な媒体でやりましょう。紙媒体が得意ならチラシでもいいですし。ただその場合1回だけじゃなく2回3回と送ることが大切です。さらにそのジャンルの中で新しいものを発信していけばより効果が出ますよね。

森川 なるほど。私はよくブログを読むんですけど、ビジネスのプロみたいな人のブログを読んでいるときに、今日の朝ごはん何食べたとかそういう自分の日常を書く方がいらっしゃるんですね。でもそういうあまり関係のないことを書かず、もっと専門性のあることのみを書いた方がいいということでしょうか?

坂本 日常を書くこと自体問題はないですし、それを楽しみにしている方もいるかもしれないのでなんとも言えませんが、要は私は何の専門家なのかっていうのをちゃんと明確にしておくこと。専門性に特化した内容を何度も伝えていくことによって相手にちゃんと伝わりますからね。情報を発信してそれを継続していくことがフォローにも繋がるので、日々のお店の状況だったり何かを作っている過程であったり、情報公開をしていくのが大事かなと思います。

森川 ではその情報発信によって新しい顧客ができるということですよね。ただ釣った魚に餌を与えないじゃないですけど、1回取引したらその後ほったらかしみたいな人もいるんですよね。それもビジネスのひとつの手法としてあるのかもしれないですけど、僕はせっかくのご縁を無駄にしている気がしてもったいないなと思ってしまうんです。やっぱりそういったお取引や関わりがあった方にも継続的に情報発信はした方がいいのでしょうか?

坂本 もちろんです。1回お客様になってくれた人には必ず情報発信した方がいいですね。方法としてはメルマガやライン、DMを送ったりと色々あります。一度お金を払ってくれた方は一番コアなお客様なので、そこは手厚くしていかないといけませんし、そこへの情報発信をすればやったらやっただけ収益に繋がってきます。逆にそれをやらないのは収益を逃しているということになりますね。

森川 分かりました。ありがとうございます。今日のテーマは「商品に自信はあるけど売れない」と悩む方へアドバイスなどして頂きましたが、まとめるとどのような回答になりますか?

坂本 伝え方は大事ということですね。商品が良いのは当たり前で、その上でどう伝えていくかということ。商品を磨くのと同じくらい、伝え方も磨いてほしいと思います。

森川 分かりました。ありがとうございます。今回の内容が皆さまの起業の成功のお役にたちましたら幸いです。では坂本先生、ありがとうございました。

坂本 ありがとうございました。

次回:【第7回】坂本憲彦のラジオ起業塾「起業への第一歩を踏み出す方法 その①」

 

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番組概要

番組タイトル

沖縄で起業したい人を応援します「坂本憲彦のラジオ起業塾」

ナビゲーター 坂本憲彦
オンエア 毎週日曜 09:30~09:56
コンセプト 起業家育成の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功する為に大切なポイントをお届けします。
関連サイト ■ポッドキャスティングでいつでも聞ける!
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