【第7回】坂本憲彦のラジオ起業塾「起業への第一歩を踏み出す方法 その①」

毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ起業塾』。起業家の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。

今回は、起業をしたいのに実際に行動に移せていないという悩みを抱えている方に向け、その原因、解決方法を坂本憲彦氏に答えて頂きます。起業をしたいけど本業が忙しくてできない、起業のために何かしても続かない、何をビジネスにしたらいいのか分からないという方へのアドバイスなど、起業を夢見る人へ坂本氏がメッセージを送ります。

▼こちらの音声は、下記の「FM那覇」のサイトよりお聴きいただけます。(※2019年2月17日放送)▼

http://www.fmnaha.jp/program/radio_kigyojuku/

起業への第一歩が踏み出せないという方へ

森川 立志財団の森川です。坂本先生、本日もよろしくお願いいたします。

坂本 よろしくお願いします。

森川 今回は「起業をしたいのに一歩が踏み出せない」と悩む方へ、坂本先生から何かアドバイスや解決方法などを教えて頂けますでしょうか。なぜ今回このテーマなのかというと、私に以前そういった悩みを相談してきた方がいたんですよね。その方は現在会社員として働いていますが、起業したいという夢をずっと持っていたそうです。その夢を実現させるために起業についての本を読む、セミナーを聞く、YouTubeで起業関係の動画を見るなど多少の勉強はしていたそうですが、それ以上の行動は出来ていないみたいなんです。情報をインプットするだけで終わってしまっているんですね。だから去年の元旦に決めた目標と、今年決めた目標が何も変わらず、ただ1年何もせず無駄にしてしまったと。起業をしたい気持ちはあるのに、一歩を踏み出せないからどうしたらいいのかという相談を受けたんですね。この方以外にも同じような悩みを抱えている方が多いと思うのですが、坂本先生はどのような解決方法があると思いますか?

坂本 小さなことでもいいのでまず何かをやってみたらいいと思います。会社を辞めるとかいきなり大きなことをするのはすごく大変なので、まずは小さなことから始めてみること。じゃあ小さいことって何かというと、例えばブログを1記事書いてみるとか、Twitterで1回つぶやくとかそういうことでもいいですし、本を読むことでも僕はいいと思います。何でもいいので小さな一歩を踏み出すのがすごく大事かなと思いますね。

森川 一歩を踏み出せない方っていうのは起業が壮大な夢になってしまって、高い壁を勝手に自分で作ってしまっていますよね。だから今の自分にはできないと思い込んで自信をなくし、結果的に何も行動できなくなってしまう。だから最初は誰でもできるような小さなこと、難しくないことから始めればそれが起業への第一歩になるということですね。

疲れている時でもできることをビジネスにする

坂本 そうですね。あと起業する前にどういうビジネスをするかって考えると思うんですけど、僕は疲れてでもやりたいと思えることをやったほうがいいと思いますね。なぜかというと、一番最初に起業するときって副業みたいな感じで始める方が多いと思うんですけど、その場合本業の仕事が休みの日とか仕事をして家に帰ってきたあとに何か作業をすることになりますよね。でも仕事をした後だと疲れててやる気が出ないですし、やる気が出ないのに興味がないこととか、儲かりそうっていう理由だけでやるビジネスって続かないんですよ。だからもし何かやるなら、仕事をして疲れて帰ってきてからでもやりたいと思えること。これを見つけることが大事かなと思いますね。

森川 確かに仕事が終わって疲れて帰ってきても、自分のやりたいことだったらそんなの関係なくやることができますよね。私もそういう経験をしたことがあって、仕事が終わって今日疲れたなーと思っていた日でも、読んでいる小説の続きがどうしても気になって睡眠時間を削ってでも読んだりしていました。だからそういうような疲れてでも関係なくやりたいと思えることを、ビジネスにした方がいいということですね。

坂本 そうですね。仕事が終わって疲れている状態だからできないものって、結局元気なときでもできないんですよ。だから疲れているときでもできるようなものを探したほうがいいですね。じゃあどうやってそれを探すのかというと、自分が過去に長くやってきたことの中にヒントは隠されています。自分が長くやってきたことは無意識でそれが好きだって思っていること、自分に合っていることなので、何か自分は長く続けてきたことはないかと考えて見つけてください。

森川 長くやってきたことであれば何でもいいんですか?

坂本 そうですね。あと何が自分に合うのか合わないのか分からないという人がいるんですけど、合わないものを見つけるのはとても簡単なんですよ。例えば僕の話で言うと、料理が苦手なので飲食関係のビジネスをするつもりはないですね。なぜかというと僕が学生の頃は普通に料理をしていたんですけど、社会人になってキッチンのない独身寮に入ってからは一切しなくなりました。今は寮ではなくキッチンがある普通の家に住んでいますが、昔と変わらず料理はしていません。料理ができる環境なのにしていないってことは僕には向いていないですし、ビジネスにもできないなと思うんですよね。

森川 僕も料理が苦手で、今まで自炊をしたことがなく全部外食です。料理好きな友人は「気分転換になるよ」とか「新しい自分の一面を見つけられるよ」と言って料理の良さを伝えてくれるんですけど、どうしても作る気になれないんですよね(笑)だから僕も多分料理関係のビジネスは向いていないと思います。

坂本 気が乗らないことはやってても続かないですからね。だから自分が長くやってきたことは何かないか探してみることが大事かなと思います。

森川 長くやってきたことを探しビジネスアイディアにして、さらに小さなことから始めてみればいいということですね。例えば小さなことっていうと先ほど坂本先生がおっしゃったように、ブログを書いたりTwitterで呟いたり色々あると思いますが、そういったことも続かない人はどうしたらいいでしょうか?

坂本 ブログを書くのが苦手という人は無理して書く必要はありません。自分が前に進んでいるなと思えるような行動を毎日続けるのが大事ですね。1日でもやめてしまうとまた始めるのが億劫になって結局続かなくなってしまうので、続けやすい小さなことをまずやってみるのがおすすめです。例えば本を毎日1ページ読むとかでもいいと思いますよ。

森川 なるほど。では”継続は力なり”という言葉の通り、何でもいいから続けることが大事だということですね。

小さなことでも続けると自信になる

坂本 そうですね。あと小さなことを継続してやっていくとそれが自信に繋がってくるんですよ。大きなことをやらないと自信にならないって思っている方が多いんですけど、小さなことでも5年10年とやっているとそれが自信になるんですよね。だから先ほど言ったブログを書くことでも、1日1回書いてそれを5年続けたら結構な記事数になりますし、大きな自信になるんです。だから自分の得意な小さなことを続けるというのは色々なメリットがあるんですよね。

森川 私自身これまで何か長く続けてきたことはないかなって考えてみたんですけど、1つありました。私はよくハガキにお礼や挨拶の言葉などを手書きで書くんですけど、暑中見舞いや年賀状も合わせれば多分年間で600枚くらいは書いているんですよ。600枚っていうとすごく多いように感じますけど、平均すると1日1枚~2枚なんですよね。1日あたりの枚数は少ないですし、好きなラジオを聴きながらでも書けるので全然苦じゃないんです。しかもハガキを送った相手の方がすごく喜んでくれるので、やっててよかったなと思いますし長く続けてきたという自信にもなっています。だから坂本先生の言うように、小さなことでも続けていれば自信になるんだというお話はすごくよく分かります。

坂本 そういうのがまさに大事で、ハガキ1枚書くことは正直誰でもできますし、年齢も能力も関係ないですよね。でもそれを毎日続けられる人って少ないと思うんですよ。だから森川さんのようにちゃんと続けられているっていうのは素晴らしいことですし、小さなことでも続ければ自信になるという良い事例だと思いました。

森川 ありがとうございます。自分が苦にならないことをやるっていうのが大事なポイントですよね。

坂本 自分が苦労と感じてしまうことって結局続かないですからね。嫌だなって思うことは頑張らないとできないので、あまり頑張らずにできることを見つけたほうがいいですよね。

森川 体力もそうですが、気力がないとできないものって結局続かないということですね。

坂本 気力って体力と同じで一日に使える量に限界があるんですよ。例えば朝会議とかで頭を使って物事を決めたりすると夕方にはヘロヘロになっちゃうみたいな感じです。気力は寝たら回復するんですけど、寝ないと絶対に回復しないので夜に気力ゼロだと何もできなくなってしまう。しかも嫌なことをやると余計に気力を使うのでもっと疲れちゃうんですよね。だから長く続けるためには好きなこと、やりたいと思えることをやったほうがいいということです。

森川 では起業したいけどどうしたらいいか分からないという人は、まずは自分が続けられそうなこと、毎日コツコツできそうなことを探してみるのがいいということですね。

坂本 そうですね。結局儲かる方法をいくら教えても好きな事じゃないとやらないんですよ。例えばブログで何か商品を紹介したら稼げるので、とりあえず100記事書いてくださいねって言ってもみんなやらないですし、じゃあ家にある不良品を売ってください、そしてそれを5年続けてくださいっていってもやらないんですよ。瞬間風速で稼ぐことももちろん大事ではあるんですけど、結局継続していかないと意味がないので、だからこそ長くやってきたことは何かって考えるのが大事ということですよね。

森川 格言やことわざで”汝自身を知れ”とか”彼を知り己を知れば百戦殆からず”という言葉がありますが、まずは自分の過去を振り返って、自分のことをちゃんと理解することが大事だということですね。自分のことを理解している人は起業しても成功する確率は高いのでしょうか?

坂本 そうですね。ちなみに日本を代表する実業家の一人、ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義さんは、ビジネスを始める時に約40のアイディアを思いついたそうです。しかもその40のビジネスアイディアは全て儲ける自信があったらしいんですね。じゃあその中からどれをやろうかとなったときに、50年やっても飽きないものを選んだそうなんです。途中で飽きてしまったら続かないですし、他に勝てないから自分が飽きずにやれるITの世界を選んだと言っていましたね。これと逆でワタミの渡邉美樹さんという方は、最初にITをやってみたけど自分には合わないと思って飲食関係に変更したみたいです。だから自分に合う仕事でなおかつ長く続けられそうな仕事を選ぶというのはすごく大事ですね。

自分の直感を信じよう

森川 たくさん選択肢があるとどれにしようか迷ってしまいますが、直感で決めてしまってもいいのでしょうか?

坂本 むしろ直感で決めてください。頭で考えてしまうと変なロジックをこねくりまわしてしまうので、自分の直感を信じたほうがいいと思います。自分の体が答えを知っていますから。やりたいなと思うことは体が勝手に動くはずです。だから冒頭にあった、1年前に決めた目標が何もできず、今年も同じ目標になってしまったという相談がありましたが、それは決めた目標が間違っているということです。自分がやりたくないと思うことを目標にしてしまっているんですよ。だって本当にやりたいことだったら決めたその日からやっているはずですからね。

森川 そう考えると1年前と目標が変わってないという方は、目標自体を変えたほうがいいということですね。変に考えすぎず、自分がやりたいと思うことを純粋にやったほうがいいのかなと思いました。

坂本 そうですね。目標を決めたのに現在何もしてないという方は、今後も何もしない可能性が高いので自分がやりたいと思うことを目標にしてやってみてください。その方が起業して成功する確率は上がると思いますよ。

森川 分かりました。ありがとうございます。今回の内容もリスナーの方の起業の成功のお役に立てたら嬉しいです。坂本先生、本日もありがとうございました。

坂本 ありがとうございました。

次回:【第8回】坂本憲彦のラジオ起業塾「起業への第一歩を踏み出す方法 その②」

 

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番組概要

番組タイトル

沖縄で起業したい人を応援します「坂本憲彦のラジオ起業塾」

ナビゲーター 坂本憲彦
オンエア 毎週日曜 09:30~09:56
コンセプト 起業家育成の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功する為に大切なポイントをお届けします。
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