「人が自然と集まるマーケティングと、人が自然と育つ人材育成の秘密」-製薬ベンチャーを立ち上げた北村眞介さん

今回は「マーケティング戦略」「人材育成」の専門家である北村眞介さんにお話を伺いました。

北村さんは父のがん病死をきっかけに薬学の道を志し、大学院修了後に米系大手CRO、パレクセル・インターナショナル株式会社に入社し18年間グローバル医薬品開発に従事。その後、医薬品臨床開発事業の現状を変える必要性を感じ、社員一人、一人を大切にする会社づくりを始められ、2022年2月に製薬業界の同志と共にZeeDia life science株式会社を創業しました。現在では200人以上の方にキャリア診断を行ってきました。会社は3年で社員20名以上に急成長し、3年で黒字化。今期の業績予想も、売上ベースで初年度の30倍近くまで激増しました。

また、経営の傍ら、200人以上の臨床開発職の方にキャリア相談を行ってきました。
今回は北村さんに人が自然と集まるマーケティング戦略人材育成の秘密についてお伺いしました。

自分の場合はどうなのか、具体的な話を聞きたい場合は、無料個別相談も受け付けていますので、ご活用ください。

人材派遣だからこそ「人」を育てる

-Q北村さんの専門分野を教えてください。

私の専門分野は、人材育成とマーケティング戦略です。臨床開発専門の人材派遣は、製薬会社に治験の専門職であるCRA(臨床開発モニター)を派遣し、開発支援を行うビジネスモデルです。

採用した社員が派遣先で活躍できるように継続的に人材を育てていくことを大切にしています。

人材育成にはコーチングで人を育てる仕組みを社内に導入し、社員へのコーチングを通じて、思考や感情の整理を支援し、仕事にしっかりと向き合える状態を整える環境づくりを実践しています。

「人」を生かすためにマーケティングを極める

派遣のビジネスにおいては、「案件があること」と同時に「人材がいること」の両立が欠かせません。そのため、自社で自力のマーケティングを駆使し、採用活動と営業活動を行ってきました。

その結果、現在は15名の派遣社員を安定して自社から派遣し続けられる体制を維持できています。

ビジネスの土台にマーケティングがしっかりあるからこそ創業から、派遣の稼働率100%を維持し続けています。最近では、これまでの経験を活かし、他の企業様へのマーケティング支援も行っています。

私が人材育成とマーケティングをコンサルする理由

私たちの業態はCROといいます。製薬会社は医薬品の臨床開発の多くを外注しているのが現状で、その支援をするのがCROです。その中で私は18年間グローバル医薬品開発に従事し、50以上の製品に携わり、これまで8品目の製品上市に携わりました。

自分がこの道に進むようになったのは、19歳の時に父ががんになり、余命宣告を受けました結局父は1年も経たず他界してしまいましたが父が薬剤師さんのことがお気に入りだったことがきっかけです。

会社員時代は、仕事もやりがいがあり、会社が居心地よければずっといられると思っていました。しかし、会社が投資ファンドに買収されて、ファイナンスヘルスばかりを追い求めるような環境になったんです。

一人、一人がエネルギーを発揮して働ける会社を創りたい

人がいないのに仕事が波のように押し寄せ、社員が疲弊して辞めるというジレンマと向き合い続けました。

実はこれは、自分の会社だけでなく、業界で蔓延していた環境であることに気づいていました。解決しようのない構造問題と思いながらもどうにか解決の糸口が見えないかと延々と考えていました。

臨床開発の仕事はシステムを多く利用しますが、人の手作業による部分も依然多く、働く人が持続的に働く力を発揮し続けられない。
にもかかわらず、疲弊してしまう人が多く、かつ、こちら側も余力はなく、助けに入ると共倒れになるという感覚がありました。それを本来の姿に戻さないとと思っていました。

そこで、人一人がエネルギーを発揮して働ける会社を創りたいという意志から、20222月に製薬業界の同志と共に今の会社を創業しました。

坂本立志塾20期生での様子。半年以上かけて自分の志を明確化されました。

トラブルの多くは”ビジネス力”不足から生まれる

-Q起業してから何か気づいたことはございますか?

人材育成の重要性を強く感じたことです。どうしても臨床開発の仕事は専門性が高いがために、思考力やコミュニケーション力のような一般的なビジネススキルが不足してしまいがちです。

この力が不足すると、上手に現状認識ができず、適切な対応を採ることができません。さらにやっかいなのは、自己認識を適切にできないと、現状認識ができても、課題解決に至りません。「まさに己を知り敵を知れば百戦危うからずです。」

だからこそ、人文知や心理学、認知科学をベースにした独自の人材育成プログラムを創り、入社後1カ月間にじっくり学んでもらい、併せてコーチングも走らせていきました。

すると、それぞれの能力が開花していくのを如術に感じでき、「人の可能性は無限なんだ」と実感できました。その取り組みが功を奏して、派遣先の企業様から高い評価を頂くに至りました。

-Q.どうして思考力やコミュニケーション力が不足してしまいがちなのでしょうか?

臨床開発の仕事って、まずは専門知識のキャッチアップが欠かせないんです。薬事の法規やGCP、治験薬の開発経緯とか薬理作用、過去の安全性や有効性のデータ、それに背景疾患のことまで勉強します。常に勉強が必要で、業務の忙しさもあって、それだけで手一杯になってしまいます。

顧客理解から始まる、マーケティング戦略立案の伴走支援

-Qどのような人が対象になりますか?

・なかなかビジネスモデルが決まらない
・本当にそのビジネスをやっていいのかを悩んでる
・起業後に思うように成果が上がらない方

に来ていただけると嬉しいです。
作れば売れる時代は過ぎった現代では、ビジネスとマーケティングをセットとして考え、ビジネスモデルを構築していく必要があります。そこにマーケティングのノウハウを盛り込み、あなたのビジネスモデルの実現可能性を上げていきます。

その中でも私が携わってきました健康や食または医療に関するビジネスをやっている方人材サービスに関わるビジネスをやっている方は得意としておりますので、ぜひ相談ください。

私のマーケティングは、シンプルで本質的という特徴があります。ビジネスの本質は、「誰に何を、いくらで売るか。」です。

基本的なマーケティングを確実に抑え、さらに全体のバランスを整えていきます。顧客分析、商品設計、ファネル設計、コンテンツ戦略などです。

全体のバランスを見ることおも可能ですし、個別のテーマにフォーカスすることも可能です。まずは課題を設定するところから始めていきましょう。

外資系製薬会社で証明された仮説――高評価の実例

-Q実際に今までどんな事例がありましたか?

社員の一人が、某大手外資系製薬会社で、2年連続で部門で表彰されたことです。派遣社員なのに。この会社さんでは、派遣社員を社員と同様に扱ってくださる会社さんだったので、十分な活躍の場があったことは幸いなのですが、まさか社員さんがいる中で連続受賞するとは思いませんでした。

また、別の会社様では、はじめは、社員さんのサポート業務から始まったのですが、気が付けば開発現場のリーダーを任されていたり、数社入っていた派遣が、気づけば弊社だけになっていたりと、業界標準を上回る派遣としてご愛顧いただいています。

500名以上が受講!スキルアップセミナーで広がる可能性

人材開発の面では、主に社員の方を中心に自己認識のサポートをしてきました。自己認識とは、その方がどんな強みを持っているか。どんな性格特性、どんな職種が向いているのか?どんなマネジメント特性があるかを一緒に見つけていくことです。

キャリアチェンジや独立を考えているのであれば、どんな方向性が向いているのかなど。このような類のコンサルを日常的に行っています。

また、自社で臨床開発職向けのスキルアップセミナーを開催させていただき、2年半でのべ500名以上の方に参加いただきました。また、受講者の方向けの個別のキャリア診断を設けており、現在までに200名以上の方に受けていただきました。

来てくださった方からは、「自分の可能性を知ることができた」「悩みが減り、スッキリした!」「これでいいんだって思えるようになった!」などの声をいただき、コーチ冥利に尽きます。

北村さんが経営するZeeDia life science株式会社。「一人ひとりが才能を見つけ、強みを活かしながら働くこと。」を大事にしている。

経営は舵取りと見せ方がすべて

-Qビジネスの成功確率を上げるはどうすれば良いのでしょうか。

最初のアイデアを自分だけで固めず、いろんな角度から意見をもらって修正していくことです。必ずできるだけ多く人に見てもらって、『いいじゃん!』って言われるまでブラッシュアップするくらい、はたまた当初のプランが原型をとどめないくらいのレベルまで磨き込むことです。不測の事態に備えるためです。

ビジネスアイデアや、ビジネスプランって、何かと何かを組み合わせれば、なんだかこれまでになかった事業が創れる気がしてきますよね。

けれど現実にビジネスを走らせてみて、十分な売り上げを確保し、収益を上げ、従業員とその家族を守り、自分も暮らしていくことはものすごく難しいことを日々実感しています。

いくら現実的な計画を立てても、悲観的帰結の原理と言われるとおり、実際の成果は、想定よりも低い水準に収束します。

起業とは、厳しい制約条件下での見切り発車を強いられますが、その中でも、マーケティングプランをより緻密に計画したり、事前にプランBを用意するなどして、可能な限り盤石な状態に近づけてビジネスをスタートしてもらいたいと思っています。

これからあなたのコンサルティングを受ける方へのメッセージをお願いします

起業は人生を賭ける価値のある挑戦です。そして、必ず生みの苦しみに直面します。ただ、苦しみが多いほど、うまくいったときの喜びも大きく感じることができます。その苦楽を楽しむのも、起業の醍醐味だと思います。

でも、何かを犠牲にしすぎるような苦しすぎるシナリオは極力避けたほうがいいと思います。酸いも甘いも嚙み分けられるためにも、事業は順調に成長していくように育てていただきたいです。

着実に、堅実に、現実的に物事を考えることが得意な側の人間ですので、ビジネスモデルのリトマス試験紙として、是非皆さんの素敵なビジネスモデルをお聞かせください。

2023年、全国志ビジネスプレゼンテーション大会での様子。300人以上の前で講演されました。

志とマーケティングの両輪であなたの夢が実現できる

想いは大事です。それと同じくらい、現実と適切に向き合うことも重要です。その両面バランスをうまく取りながら、皆さんの志から立てたビジネスを是非、求めている人に、そして社会に届けていただきたいと思います。

-以上となります。本日はインタビューありがとうございました!

「志はある。けれど人もお金も足りない…」

志や想いがある。けど、起業して、最初に壁にぶつかるのは「マーケティング」です。いい想いがあって、良いコンテンツを作っても、届かなければ売れない。

だからこそ、ビジネスプランを下支えるするマーケティングプランを緻密に設計して、最初の一歩を“高い成功確率”で始めることが大切です。

北村さんはこれまで自社のマーケティングでの成功事例や数多くの経営支援を行い、「志×マーケティング」の両輪で夢を現実に変えていきました。

あなたの想いを、安心して続けられるかたちにするために、まずは無料相談で、今の課題を整理してみませんか?
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