【アート思考】で課題解決。何から手をつけていいか分からない漠然としたビジネスの課題を解決します。

立志財団には、さまざまな分野の専門家がコンサルタントとして在籍しています。

今回は経営のよろず相談に乗ってくださる佐藤太志朗さんにお話を伺い、その知見をまとめました。

  • やることが多くて何から手を付けたらいいか分からない
  • 何が分からないかが分からない
  • 自分で判断すべきことが多くて大変

といった悩みや課題を抱えている方に向けた内容になっています。

自分の場合はどうなのか、具体的な話を聞きたい場合は、無料個別相談も受け付けていますので、ご活用ください。

佐藤太志朗(さとうたいしろう)

一般社団法人マイドキュメンタリーJAPAN代表理事
株式会社道々楽者 代表取締役。

自己探求、自己開示、他者承認などコミュニケーションワークを通して実践体感し自己理解や相互理解を深めながら、チームビルディング、エンゲージメントアップ、をしていく教育・研修プログラムを小中高大や企業、プロスポーツチームなどに提供している。

ビジネスにイノベーションを起こす方法とは?

――専門分野を教えてください。

写真の専門家です。
芸術家育成の高校で特別専門講師も13年やっており、芸術教育や表現教育の専門家というバックグラウンドがあります。

そうしたアートという領域から派生して今やっていることは、『アート思考』などの思考トレーニングです。

アート思考とは、アーティストが作品を生み出す過程の思考法です(より詳しい解説は後述)。

起業家やマネジメント層、経営者などの決裁権のある人がアート思考を身に付けることで、今までとは違った思考ができるようになりイノベーションが生まれ、ビジネスの発展につながると考えられます。

また、目標設定や、チームビルディングをするための自己開示、その人自身の思考整理や、思考法自体を獲得していくための思考トレーニングプログラムも提供しており、プロスポーツチームとも組ませていただいています。

安心・安全な決断がビジネスを停滞させる

ビジネスの世界においては、データ分析、マーケットリサーチ、マーケティングの専門家がデータに基づいて新しい計画が正しいかどうかを評価する手法が主流だと思います。

ですが、常にこういったデータに基づいて決断をしていると、新しいものが生まれなくなることに気が付いたんです。過去に数字がとれているものが安全だという決断ばかりでは、イノベーションが起きにくくなりますよね。

部下や社員から新しい企画を提案されたときに、決裁権者が採用する基準として、「これおもしろそうだな、これでいってみるか」という決断ができることが大切なんです。

そうした話をすると、「直感と何が違のか?」と疑問を持たれる方がいます。社運をかけた企画のような大きな決断のときに、本当に直感を信じられるかというところです。

直感を信じられる経営者で従業員もそれに問題なくついていけるような組織なら問題ないかもしれません。あるいは、「試しに社員2,3人のグループにやらせてみるか」といった小規模のものなら直感でもいいと思います。

ですが、大きな組織になればなるほど、それでは通用しにくくなります。

しなやかな自分軸をつくるアート思考

そういったときに、アート思考が役立ちます。いわゆる芸術家教育の場においてアーティストが行っている思考法です。

アート思考には“直感を信じられる思考”“多様性を楽しめる感性”という2つの要素があります。

【直感を信じられる思考】

例えば一つの絵画を見つめるときに、分析もしますが、感覚的に掴むものもなるべくたくさん発見する素養を磨きます。

直感をなんとなくそう感じるで終わらせるのではなく、自分の思考としてたくさん出せるようにするとか、出てきたもの一つひとつを自分がちゃんと腹落ちできるように理解していくということです。

要は感覚側の直感を、自分自身が信じられるように自分の思考で捉えるんですね。

【多様性を楽しめる感性】

人間は自分以外の多様なものに対して、まず拒絶があります。自分と感覚的に違うものだと感じ取ると拒絶反応が起きやすいためです。

ですが、大人にもなれば、「そういう考え方もあるんだ」と整理することはできます。

違いを認め受け入れて、面白そうだなと思って、そのものの見方ならどう感じるだろうかと、自分と対話できることが感性なんですね。

“直感を信じられる思考”と“多様性を楽しめる感性”を鍛えていくと、『しなやかな自分軸』ができてきます。自分の軸はあるけれど、これしか譲らないという凝り固まったものではなく、それをしなやかに使っていけるということです。

アート思考によって、このしなやかな自分軸が身に付き、柔軟な決断ができるようになります。

腹落ちをさせることで潜在的な強みが武器になる

――あなたのコンサルティングを受けた方はどのような変化がありましたか?

現在プロスポーツチームの思考トレーニングを行っています。

どんなことを行うかというと、例えば、チームメンバー全員にチームメイトの強みをアウトプットしてもらいます。

そうすると、意外と自分自身が思っている強みとは違う強みを評価してくれることがあります。プロの選手でも自分の強みを把握しきれていないことがあるんですね。本人は当たり前の感覚でいたけれど、実は強みなんだとか。

このワークをやることで、選手たちがそのときに気付いた強みを意識して考えるようになり、プレースタイルが変わったと、オーナーから評価をいただきました。

しかもお互いに強みを共有しているので、当然チームプレイでの連携もよくなったと言っていただけました。

釈然とした強みを自覚するという思考へのアプローチの結果です。

これはグループワークで日頃の関係値がある仲間とやるからこそ、本人にとって納得感がでます。要は大事なのは本人が腹落ちしていることです。そうするとその強みを武器にできるからです。

1対1のコンサルでも、グループワークとやり方は異なりますが、 思考を整理して“本人が腹落ちすること”を大切にします。

はじめの一歩を踏み出すお手伝いをします

――これからあなたのコンサルティングを受ける方へのメッセージをお願いします。

「何に悩んでいるのか悩んでいる」という状態になったらお気軽にご相談ください。
そのお悩みをひも解くお手伝いを一緒にやります。
課題の糸口が見つかったら、各専門分野のコンサルタントのご紹介もします。

「何に悩んでいるのか悩んでいる」方はご相談を

――どのような人が対象になりますか?

起業をしてみると、考えることがたくさんありますよね。

  • 何から手をつけていいか分からない
  • 何に悩んでいるのか悩んでいる

そんな方に、アート思考で「やわらかく」「しなやかに」思考整理のお手伝いをします

悩んだときは思考整理

僕はキャリアで言うと、フリーランスから始めて、個人事業主として事務所を開設し、今は法人化して9期目で、10人弱の社員と50人弱の外部契約の方とお仕事をしています。

会社にしてからだけでも10年くらい経ちますが、いまだにいろいろ考えることがありますし、悩むこともあります。何から手を付けるかなってなったときには思考の整理をしているんです。

大切なのは、自分の中で腹落ちをすることです。

「何からどうしよう」という方の話を聞きながら思考を整理して、「今自分にはこれからやってみるのがいいかも」と納得をすることができるようにサポートをします。課題の糸口を見つけるということですね。

経営者は自由だからこそ苦労する

経営者になると、自分の判断で次の一歩を常に決めないといけないので大変ですよね。

僕がこどもの頃にドラゴンクエストというロールプレイングゲームが大ヒットしました。

当時のロールプレイングゲームは、ゲームをスタートさせると、最初に王様が解決してほしい困りごとを話してきます。要はお題が見えるわけです。

そして町の人たちに話を聞きながら情報を集めたり、敵に勝てるようにレベルアップをする、というある程度の道筋がありました。

今のゲームは世界観がどんどん自由になってきていて、ストーリー以上に自由に活動ができるような世界が広がっていたりするんですよ。でも自由になればなるほど、自分で決めないといけないことが増えるから大変じゃないですか。

リアルの世界で自分が経営するとなると、自分で判断をしなければいけない場面が多々あります。そのときの課題の棚卸と、それに対する自分の環境や思考を整理していくお手伝いができると思います。

何が分からないかが分からないというときが一番大変ですが、何かを始めるということは必ずそういう状態なので、これも自分軸がしなやかになってくると楽しめるようになるんですよ。

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