クラウドファンディングの3つのデメリット!失敗しない方法を解説!

やりたいことを実現するための資金調達手段として多くの人が活用している『クラウドファンディング』

あなたは正しい活用方法を知っていますか?もし、利用を検討されているのであれば、確認しておいてほしいポイントがあります。

クラウドファンディングには、気軽に誰でも活用できるからこその落とし穴が潜んでいます。

今回は1万人以上の経営者・起業家を指導してきた坂本憲彦氏に、クラウドファンディングを始める前に知っておいてほしいポイントについてお話を伺いました。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、『群衆(クラウド)』と『資金調達(ファンディング)』を組み合わせた造語です。インターネットを通して自分の活動や夢、やりたいことを発信し、賛同してくれた不特定多数の人々から資金を募る仕組みです。

一般的な資金調達といえば、銀行からの融資やベンチャーキャピタルによる出資、株式の発行などがあります。そういった方法に比べて手軽であり、プラットフォームとなっているサイトの審査さえ通過すれば、個人でも団体でも企業でも利用することができます。

商品開発やイベントの開催、途上国支援など、幅広いプロジェクトが実施されており、「こんなモノやサービスを作りたい」「世の中の問題をこんな風に解決したい」といったアイディアや想いがあれば誰でも発信することができます。そして、それに共感し、「モノやサービスを試してみたい」「応援したい」と思った人は誰でも支援者として支援をすることができます。

 

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングには、大きく3つの種類に分けられます。

①購入型

“これから新たに商品やサービスを作る”“海外の商品の独占販売権を取って日本で販売をする”といったビジネスで多く活用されています。

支援者は、支援した金額に応じたリターンを受け取ることができます。起案者がリターンとして設定した商品やサービス、体験、権利などを購入するような感覚で支援することができます。ただし、金銭的なリターンを受け取ることはできません。

募集期間内に目標金額を達成した場合のみプロジェクトが成立する『All or Nothing型』と目標金額に達成していなくても、一人でも支援者が出ればプロジェクトの成立が認められる『All In型』の2種類があります。

 

②寄付型

被災地支援などの社会貢献プロジェクトに賛同者を募り、寄付を集める仕組みです。原則としてリターンはありませんが、寄付を受けた人からお礼の手紙や写真などが届く場合もあります。支援先が寄付金控除の対象となる団体の場合、寄付型の支援は寄付金として認められるため税制優遇を受けることができます。

 

③株式投資型

株式の発行やファンドの仕組みを利用して、投資・融資資金を募ります。

銀行などの融資とは異なり返済義務がありません。利益が出たら、配当やファンドの運用益の分配という形でリターンをします。購入型や寄付型と異なり、金銭的なリターンが発生するのが特徴です。

出資というと、一般的には1000万円単位の大きな取引きになりますが、クラウドファンディングでは、10万円~50万円という少額から出資をすることができます。

 

〇代表的なクラウドファンディングサイト

サイトによって、特徴に違いがあり得意なジャンルがあります。それぞれの分野に強い代表的なサイトを少しご紹介します。

 

〈購入型〉CAMPFIRE

購入型クラウドファンディングの中でも最大規模のサイトです。

幅広いジャンルの案件を取り扱っており、支援者約650万人にアプローチができます。審査も最短1日~5日と非常に速いのも特徴です。

https://camp-fire.jp/

 

〈寄付型〉RADYFOR

日本で初めてのクラウドファンディングサービスを開始した会社です。

購入型も行っていますが、サイト内で多数を占めるのが寄付型です。完全成功報酬型の寄付型クラウドファンディングとして、業界内でも低水準の手数料を誇っています。類型2万件以上のプロジェクトを企画し、累計240億円の資金を調達した実績豊富なサイトです。

https://readyfor.jp/

 

〈株式投資型〉FUNDINNO

ベンチャー企業特化型のクラウドファンディングです。

アパレルや飲食、海洋ビジネス、農業など様々な種類のユニークな投資案件が充実しているのが特徴です。多くの投資家が利用しており、最短2分で資金到達が実現した事例もあります。

https://fundinno.com/

 

クラウドファンディングのメリット

上手く活用ができれば、やりたいことを実現するための資金を得ることができます。クラウドファンディングで資金調達をするメリットについてお伝えします。

 

・不特定多数の人から資金を集められる。

・少額から支援をしてもらえるため、今まで出資に興味があったけれど、手を出せなかった人から出資をしてもらえる。

・ネットを利用するため拡散力があり、SNSなどを利用してアプローチをしやすく、人を集めやすい。

・購入型はお金を集めてから商品開発ができるので、借金などのリスクを抑えられる。

・先に購入したい人が集まっている状態なので、売れるという確証がある。

・株式投資型は1000万円、5000万円・・・1億円といった大金の資金調達も可能。

・銀行からの融資と違い返済義務はない。

 

クラウドファンディングのデメリット

クラウドファンディングにはメリットもたくさんありますが、どちらかというと注目していただきたいのはデメリットです。誰でも気軽にできるからこそ、安易に手を出すと損をしたり後悔をする結果となってしまう場合があります。

デメリットを踏まえたうえで、自分にクラウドファンディングが必要なのか、今やるべきなのかを検討してみてください。

 

①手数料が高い。

クラウドファンディング会社には10~20%の手数料を取られます。銀行の金利が1~2%と考えると10倍の値段です。この手数料は、いわば不特定多数の人に支援してもらうための広告費になるわけですが、自分が出している企画が、この広告費に見合った価値があるのかを考える必要があります。

例えば、あるクラウドファンディング会社の平均出資額は70万円ですが、そもそも100万円くらいまでの資金であれば知り合いにお願いすれば集まる金額です。“サイトを作るので50万円を集めます”といった企画も見かけますが、50万円くらいであれば何とか自分の力で貯めることができる金額でしょう。

高い手数料がかかることを考えると目標金額が低いほど、費用対効果は低くなります。

クラウドファンディングをやるのであれば、最低でも300万円~500万円を集める企画にしなければ、資金調達の意味がなくなってしまいます。

 

②身内に頼った企画は失敗

現在行われている8~9割のクラウドファンディングに当てはまる失敗です。

「クラウドファンディングをしたから、ぜひ協力してね」と、起案者の多くは知り合いに声をかけるでしょう。呼び水として知り合いに出資してもらい、知らない人が支援してくれる仕組みならば問題はありません。ですが、もし出資者が知り合いだけであれば、いくら目標金額を達成したとしてもそもそもクラウドファンディングを利用する意味はありません。

なぜなら無駄に手数料を取られるだけになってしまうからです。

知り合いに出資をお願いするのであれば、会社を通さず直接お金を集めればこの高い手数料を払わなくても良いのです。自分の知り合いではない人たちから支援をもらえることで初めて、広告費として手数料を払う意味が出てくるのです。

 

③信用貯金を一気に消費する。

先ほども少しお話しましたが、よくあるのが「知り合いだから付き合いで出資をする」というパターンです。

1回目は知り合いのよしみで支援をしてくれるかもしれません。ですが、このお付き合い支援は2回目はないと考えた方が良いでしょう。お金の貯金と同じように、信用貯金は一度使えばなくなってしまうのです。「前に出資したから今回はごめんね」と断られてしまいます。

試しにクラウドファンディングに挑戦するという方もいらっしゃいますが、闇雲にやることはオススメできません。せっかく築いてきたし信用貯金をお試しの企画に使ってしまうのはもったいないですよね。大切な信用資産をどこで使うのか、慎重に考えるべきところです。使うのであれば本気の企画で使う方が良いでしょう。

 

クラウドファンディング成功のポイント

①支援したくなる企画

“知り合いだから”という付き合いで出資をしてもらうのでは、本来のクラウドファンディングの目的にはそぐわないことをお伝えしてきました。そもそもクラウドファンディングは自分の活動や夢、やりたいことを発信し、それに共感をしてくれた人から資金を募る仕組みです。

つまり、不特定多数の見ず知らずの人が“この商品をぜひ買いたい”“このサービスは面白い”と引き付けられる企画である必要があります。

たくさんの商品やサービスの中から、自分が支援先として選ばれる理由・独自性は何かを考えてみてください。

 

②魅力を伝えるコピーライティング力

クラウドファンディングは基本的に文字で企画を伝えます。いくら素晴らしいアイディアがあったとしても、きちんと支援者に伝わらなければ意味がありません。

そこで商品・サービスの魅力やそこにかける想いをいかに伝える文章が書けるかが成功の鍵になります

文章が苦手な人は、代行業者に依頼をする場合があります。ここでも手数料を取られますので、クラウドファンディング会社への手数料と合わせるとかなりの金額になります。そうなると手もとに残る金額はいくらになるのか、費用対効果も考えながら手段を考えたほうが良いでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

クラウドファンディングは魅力もたくさんありますが、デメリットを考えずにただブームにのって手を出すと失敗してしまいます。

クラウドファンディングをやるのであれば

・不特定多数の人に告知でき、自分の直接知らない人からの支援をしてもらえる。

・必要な資金が大きい金額で、自分ではどうにもできず、知り合いからの出資も見込めない。

このような場合はチャレンジしてみるのも良いでしょう。

自分の状況と目標金額と併せて検討してみてください。

 

坂本氏が運営する起業家コミュニティ立志財団は、起業に関する専門家が多数在籍しており、セミナー開催や相談も承っています。ぜひご活用ください。

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