カウンセラーの独立開業で有利な資格とその活かし方

この記事では、

  • 主要な3つのカウンセラー資格と難易度
  • 資格よりも重要で必ず押さえるべきこと
  • 資格があってもクライアントは来るとは限らない
  • こうして開業後にクライアント集めに成功した

といったことを書いています。

カウンセラーにまつわる資格はたくさんありますよね。

カウンセラーとして独立開業するために

「必要な資格はあるの?」
「そもそも資格は取った方がいいの?」
「取るならどんな資格がいいの?」

と悩んでいませんか?

10年以上にわたり延べ3000人以上をカウンセリングしてきた現役の開業カウンセラー三木ヒロシさんの体験や監修のもと、そうした悩みを解決し、カウンセラーとして開業していくにはどうしたらいいのかをまとめています。

カウンセラーとして独立開業するのに資格は必要?

前提として、カウンセラーには“この資格がなければ開業できない”という必須の資格はありません。資格はカウンセラーとしてやっていくために、専門分野の方向性を決めたりベースの技術を得たりするために取るイメージです。

法的に必要な資格はありませんが、看板として持っていた方がいいとは言えます。何も資格がなければ、「このカウンセラーに相談をして大丈夫だろうか」と不安を抱かせてしまいかねないからです。資格は信用につながります。

資格がなくてもカウンセラーとして独立開業は可能です。こちらにその方法をまとめています。有資格者にも役立つ内容ですので、合わせて読んでみてください。

資格なしの無名カウンセラーが独立開業してステップアップする方法

カウンセラーの主要な資格はこの3つ

カウンセラーの主要な資格として、こちらが挙げられます。

  1. 臨床心理士
  2. 公認心理師
  3. 産業カウンセラー

他にもたくさんの資格がありますが、上記の3つが主要な資格と考えていいでしょうから、それぞれについて少し深掘りします。

箔がつき看板にもなる臨床心理士

日本で一番有名な資格は『臨床心理士』でしょう。

心理系の大学に4年、大学院に2年通い、場合によっては現場研修も行うことで受験資格が得られます。

時間も費用も掛かる大変な資格ではありますが、独立開業した時に箔が付き、大きな看板になります。

国家資格の公認心理師も看板になる資格

心理系の国家資格は『公認心理師』です。

受験資格に特例措置が設けられており、臨床心理士に比べるとややハードルが下がります。

臨床心理士のように6年間のカリキュラムもありますが、心理職として2022年9月までに5年間の実務経験があり、現任者講習会を修了すれば受験資格を得られます。

公認心理師は2018年にできた資格であり、それ以前からある臨床心理士の方が認知度は高いです。

ですが、公認心理師は国家資格というのもあり、看板としても持てる資格でしょう。

日本におけるカウンセラーの資格は『臨床心理士』と『公認心理師』の2つがメジャーな資格と言えると思います。

基礎と実力アップにお勧めな産業カウンセラー

カウンセラーとしての基礎を学ぶのであれば『産業カウンセラー』がオススメです。

産業に特化した内容もありますが、カウンセラーの歴史や手法、人の心の仕組みといった基礎を学べることが特徴です。

また、座学とロールプレイングを繰り返し行うので、知識とスキルが身に付きます。

先ほど触れた臨床心理士資格を取ってもなかなか実践練習の場がありません。

なので、臨床心理士を取得後に、スキルを磨くために産業カウンセラーの資格を取る人もいます

産業カウンセラーは自分の実力を高めたい方にオススメの資格です。

主なカウンセラー資格の取得条件や難易度比較

主要なカウンセラーの資格として紹介した、『臨床心理士』、『公認心理師』、産業カウンセラー』について、受験資格や難易度などを表にまとめました。

資格名 受験資格 合格率
臨床心理士
(民間資格)
・協定が指定する大学院を修了し、所定の条件を満たしている
・臨床心理士を要請する専門職大学院を修了
・医師免許を持ち、免許取得度に2年以上の心理臨床経験がある人
60%
公認心理師
(国家資格)
・大学と大学院で必要な科目を修了している
・大学で必要な科目を履修したうえで卒業し、特定の施設で2年以上の心理関連の実務経験がある
・これら2つと同等以上の知識や技能を有する
50%前後
産業カウンセラー
(民間資格)
・大学院で心理学や心理学に隣接する学問を専攻し、一定の単位を取得した人
・日本産業カウンセラー協会主催の産業カウンセラー養成講座を受けた人
70%前後

その他のカウンセラーの資格

これらの資格以外にも、カウンセラーに関わる資格は200種類以上あります。

例えば、子供を支援する『チャイルドセラピー』、音楽が持つ力を利用する『音楽療法士』、バランスの良い適応的な考え方をつくる『認知行動療法士』など、さまざまな技法があります。

では、たくさんある資格のなかからどの資格を選んだらいいのでしょうか?

その疑問に答えるために次にカウンセラーの資格取得のポイントをお伝えします。

カウンセラーの資格取得でよく言われる3つの柱とは?

200以上もあると言われるカウンセラーの資格、それら全てを網羅することはできません。

そこで、よく言わるのが“3つの柱”です。

自分でピンとくるもの、受けてみたいなと思う資格を3つ持っておくと、ある程度の相談に対応できるようになります。

人間にはさまざまなタイプがあります。頭で考える人や感情が動きやすい人、話ではなくイメージした方が分かりやすい人など。

そうした人のタイプに合った技法を使うと解決までが早くなりますので、自分の手札が複数あるとよいでしょう。

カウンセラーとして開業するうえで資格よりも重要なこと

カウンセラーとして開業していくにあたって、資格は重要な要素の1つであることは間違いありません。

ですが、その資格を活かすためにも、次の2つを意識しておきましょう。

自分自身の問題を解決しておく

カウンセラーとしてやっていくのであれば、 “自分自身の問題解決をしておくこと”は絶対条件です。

医者の世界では精神科医の自殺率が高いと言われています。カウンセリングをしているうちに自分の問題に飲み込まれてしまうのでしょう。

カウンセラーもクライアントと同じ人間です。人間は感情の生き物ですので、相手の話を聞いているうちに自分の過去の体験を思い出したり、トラウマを想起したりします。

その結果、感情が動いてしまい、止められなくなってしまう人もいます。

このとき、自分の問題を解決している人は「それはあなたの問題で、私は解決しているから大丈夫です」とブロックをかけることができます。

ですが、未解決のままだと、問題に飲み込まれ、自分自身も病んだり廃業せざるを得なくなったりしてしまうのです。

「今、抱えている問題ないし、自分は大丈夫」と思っている方が多いと思いますが、実はほとんどの方が何かしら問題を抱えているものです。

日常生活では問題にフタをして生きていて、問題に気づいていないことはよくあります。

例えば、よく分からないけれどモヤモヤしているときは、自分で気づいていないところに苦しさの原因があるものです。

カウンセラーのステージに立つ前に、まずは自分自身をクリアにして、整ったマインドと感覚を手に入れましょう。

自分もカウンセリングを受ける

自分自身がクリアになるためもに、「私は問題を感じていない」という場合でも、カウンセリングを受けてみることをオススメします。

三木さんはよく“カレーライスの味を知らない人はカレーを作れない”というお話をします。同じように“カウンセリング受けたことがない人はカウンセリングできません

三木さん自身も100回以上カウンセリングを受けています。

カウンセリングを受けることで問題を解決する過程が実感として分かりますから、カウンセラーとして活動するうえでも役立ちます。

カウンセラーの資格があっても人が集まらなければやっていけない


カウンセラーとして独立開業する際に注意しなければならないのは「資格さえ持っていれば仕事の依頼が来る」という間違った考えです。

三木さんも開業時に資格を持っており、これで安泰だと思っていました。

20万円かけてホームページも作り、どんどん問い合わせが来ると思っていました。

ですが、半年経っても1年経っても問い合わせが1件もなく、結局4年間ほとんどクライアントがいませんでした

資格をもっていることと、依頼が来ることは別の話なのです。

せっかくの資格もカウンセリングの依頼が来なければ活用できません。

カウンセラーで独立開業するならビジネスの知識も必要不可欠

そこで必要になるのがビジネスの知識です。

三木さんには当時全く知識がなく、ホームページを公開してからGoogleに反映されるまで3週間かかること、キーワードがそろっていないと上位にも表示されないということさえ知りませんでした。

あまりにも反応がないため、ネットにつながっていないのではないかと問い合わせをしたほどです。

どんどん貯金はなくなり、生活が困窮していき、サラリーマンを辞めたはいいけれど、アルバイトしなければならない状態になっていました。

そこで、起業家やネットビジネスをやっている方のメルマガを約300本とりました。毎日のように読みふけり、立志財団の坂本先生にたどり着きました。

セミナーに出て、独立開業するためにはビジネス知識が必要ということにやっと気づいたのです。

カウンセラーとして開業するなら、心理職の専門知識はもちろん必要です。

ですが、それと同じように“あなたのカウンセリングを受けたい”と思ってくれる人を集めるために何をしたらいいか、それを知ることも必須です。

そのためにはビジネスの知識も身に付けておくことが必要になります。

立志財団にてこちらのセミナーを開催していますので、一度、受講してみるといいと思います。
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カウンセリングルームは用意しなくてもいい

コスト面についても意識しましょう。

カウンセリングというと専用のカウンセリングルームを開設して実施するイメージがあるかもしれません。

ですが、カウンセリングは電話やオンラインでもできますから必須条件ではありません。

電話相談や、オンラインに特化して開業してもいいのです。

オンラインであれば、移動する必要もありませんし、顔出しをしないという選択もできます。

もちろん、カウンセリングルームがあれば直接対面でもできますから、あるに越したことはないでしょう。

ですが、そうなると自宅などを使えるならいいですが、そうでないなら場所を借りることになります。

場所を借りるとなると、初期費用である程度まとまった金額が必要になりますし、毎月の家賃もかかります。

対面にこだわるのであれば、レンタル会議室などを使ったり、出張という方法もありますから、まずはそこから始めて軌道に乗ったら物件を借りるといったように段階を踏むのがいいと思います。

なお、三木さんが専門とするパニック障害の方は家から出られない方も多く、出張はよくありました。

どうやってクライアントを集め、増やしていったか?

では、具体的にどうやってクライアントを集めるのか? 

三木さんの事例をもとに解説します。

三木さんはカウンセラーとして独立開業し、10年以上にわたって3000人を超える方にカウンセリングを行ってきました。

ですが、先ほども触れたように最初はまったくカウンセリングの依頼がなく、生活が苦しくなるほどでした。

そんな三木さんがどうやってカウンセラーとして独立開業し、軌道に乗せることができたのか。

その契機となった方法と大切なポイントについてお伝えします。

無名のカウンセラーが依頼を受けるには信頼関係が重要

具体的な方法の前に、その前提となる重要なポイントについてです。それは信頼関係を築くことです。

クライアントになる方は、“辛くて苦しくて解消したいけれど、なかなか人に言えない”という悩みを抱えた方です。

名の知れた有名人であればまだしも、何者か分からない開業したてのカウンセラーにお願いするのはやはり不安が伴います。

ですから、なによりも『信頼関係』が重要なのです。

どうやって会ったこともない人と信頼関係を築くのか?

信頼関係が重要というのは直感的にも分かると思いますが、問題は、まだ見ぬ人たちとどうやって信頼関係を築くのか? ですよね。

三木さんが活用したのはブログです。

三木さんはパニック障害専門カウンセラーとして、パニック障害の方が抱えている悩みは何か、何を解決したら幸せかをリサーチしブログに書きました。

当時は朝と夜、1日2回の投稿を毎日続けました。

ブログを始めてすぐにはなんの問い合わせも来ませんでしたが、ブログに記事を投稿し始めて2週間で初めて問い合わせがありました。

ホームページだけでは4年間ほとんど反応がなかったにもかかわらず、です。

そのまま、ブログを書き続けていくと、5人、10人、15人と少しずつクライアントが増えていきました。

たとえ無名でも、相手の気持ちをちゃんと理解したうえで、その人のためになるものを丁寧に提供すると信頼を得ることができるというわけです。

カウンセリングの依頼が来るようになった理由

知識を出し惜しみせずに伝えることで、“この人に会ったら変わるんじゃないか”とカウンセリングを依頼してくださいました。

三木さんには、今でも1年に1回、継続的に依頼があるクライアントがいます。

その方は、なんと三木さんのブログ記事を書き写してくれていました。当時、1000記事ほど書いており、ノート8冊にもなる大作です。

「苦しいときにそのノートを見直すと楽になる」とおっしゃってくれます。ブログ記事がこのクライアントの信頼関係をつくりました。

“あなたが悩んでいること、そしてその解決方法を知っています”というメッセージを発信し続けることで信頼につながり、お会いしたときには信頼関係ができ上がっている場合もあります

ポイントは“誰でも来てください”ではなく、本当に助けたい人に特化することです。

三木さんの場合はパニック障害の方を対象にした記事だけを書き続けました。

まとめ

 

カウンセラーの資格はたくさんありますが、開業にあたって取得必須な資格はありません。

無資格でも開業することはできますが、持っていることで信頼度は上がり、自分のスキルも上がるメリットはあります。

どこまで自分のカウンセリングに必要なのか、どこまで労力をかけるのかを考えて選ぶとよいでしょう。

そして資格以上に大切なことは、自分自身の問題を解決しておくこと、自分自身がカウンセリングを受けることです。

加えて、独立開業にあたっては、自分でクライアントを集めなければなりません。そのために重要なのは、ビジネスの知識クライアントとの信頼関係です。

“あなたに相談したい”と思ってもらえるためには、ビジネスの知識を身に付けたり、ブログやSNSでクライアントに寄り添った発信をしていったりすることも重要です。

なお、関連記事としてこちらには資格がなくてもカウンセラーとして独立開業するためのステップが書かれています。有資格者にも役立つ内容ですので、合わせて読んでみてください。

資格なしの無名カウンセラーが独立開業してステップアップする方法

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