独立しやすい仕事 | 選び方と成功のポイント

独立を志す会社員や学生の方が増え、個人で活躍するのが珍しくない今の時代。しかし、独立するにあたってどのような仕事をするかはそれぞれ違います。流行や安定性、やりたいことなど様々な理由がありますが、自分の強みと仕事の特性をしっかりと理解して独立を果たしたいですよね。

今回は1万人以上の経営者・起業家を指導してきた坂本憲彦氏に「独立しやすい仕事」についてお伺いしました。

独立するにあたっての仕事の選び方や成功のポイント、オススメの資格などを紹介していきます。

今後、独立を考えている方のヒントになれば幸いです。

独立しやすい仕事の選び方

自分の経験が活かせる

ネット上に色々な副業の広告が溢れる昨今ですが、自分の経験が活かせるというのは大きな強みです。営業にしてもITスキルにしても、今の時代どんな商材にも活かせられます。

新い畑に飛び込むチャレンジ精神も大切ですが、その業界・業種を知っているのはアドバンテージになるので、今まであなたが経験してきたことを振り返って独立の足掛かりにすることをお勧めします。

自分の好きなこと

経験の有無と合わせて自分の好きなことで独立するというのが大切なポイントになります。好きなことなら時間を惜しまずに研究でき、継続することができるからです。

好きなことでは食っていけないと言われることもありますが、それはどれだけ稼ぎたいかという市場軸との問題です。

好きなことから始めて、目指す規模に合わせて展開してもいけるので、自分が時間を忘れるほど好きなことに目を向けてみて下さい。

自分の強みが活かせる

自分の強みがどんなことかを客観的に見て、それを活かして仕事にできると良いですね。

好きなことや経験したことが強みになるのはもちろん、自分の性格的に向いていること、他人よりもストレスなくできるという観点で選ぶのがポイントです。

自分だけではなかなか気づきにくいのが「強み」というものです。知り合いに聞いて回ると「そんなとことが?」という意外なところが他人にない強みだったりするので、交流の中で自分の強みを発掘してみましょう。

人が嫌がることをする

「人が嫌がること」を仕事にできれば非常に強いと言えます。人が嫌がることと言うと自分もやりたくないと思うかもしれませんが、世の中の仕事で上手く回っているものは常に「自分ではできないから人にやってもらうこと」です。

例えばプログラミングにしても、プログラミングが組めない人がいるからこそ成り立っています。家事代行にしても、家事が得意な人にとっては当たり前なことが家事をする時間がない人にとっては重宝されるのです。

なので、人が嫌がるからと言って自分も嫌なことばかりではありません。「人が嫌がること」と「自分の強みが活かせること」がマッチすればベストです。それを見つけていくためにも、周囲の人と積極的にコミュニケーションをとってヒアリングしてみましょう。

1人でできる

始めるときに、まず一人だけでスタートできるというのは一つのポイントです。事業を大きくするにはメンバー集めが必要ですが、まず形にすることで具体性や実績が生まれ人も集めやすくなります。

足踏みしてしまわないよう一人でも始められるかどうかを一つのポイントにしてみましょう。

自宅でできる

独立するときの初期費用はなるべく抑えたいところです。なので、店舗などを別途設けずに自宅で仕事ができるというのもポイントになります。

パソコンひとつで作業できる仕事であれば大きな設備投資もないですし、在宅であれば不必要な移動もなく仕事を行うことができます。

自由にできる

会社員から独立を目指す理由に、時間に縛られたくないということがあると思います。

顧客がいれば当然アポや納期は発生するにしても、パソコンでの制作作業など自分で1日のスケジュールをコントロールできるかどうかもポイントになりますね。

お金がかからない

自宅でできることにも挙げたように投資を抑えられるならそれに越したことはありません。初めて独立するのであれば、確かなキャリアに基づく経験値が無ければなるべくリスクは抑えたいものです。

在庫を抱えない、機材が持ち前のもので済むなど、今の状態からスタートできるスタイルを探してみましょう。

独立の成功のポイント

利益率が高い

より良いビジネスを運営していくためには利益をしっかり確保しなければいけません。儲けだけを追っていては質にみあった適正な価格にはなりませんが、利益を事業や顧客に還元するためにも利益率は確保する必要があります。

そのためにサービスのコアコンセプトをしっかりと確立しましょう。

・誰に(ターゲット)

・何を(サービス)

・USP(独自性)

この3つをブラッシュアップして、あなただからこそ提供できるサービスと仕組みで利益率をあげていきましょう。

市場のニーズがある

自分の好きなことや強みを活かすことが一番ですが、成功に繋げやすくするためには市場のニーズはしっかり反映する必要はあります。

自分のやりたいこと=「自分軸」と、市場のニーズ=「市場軸」の交わるビジネスを見極めていきましょう。

継続収入のモデルを作る

昨今よく言われるサブスクリプションのように、継続して収入を得られるビジネスモデルが確立できれば安定しやすいです。

サブスクというと「見放題」「聴き放題」のようなストリーミングのイメージを持つ方もいらっしゃいますが、元をただせば会員制と同じです。

会員制は顧客がいれば成り立つビジネスモデルであると思います。会員になることで継続してサービスを受けられる仕組みでファンを作ることを目指してみましょう。

リピート率が高い

必ずしも会員制にして継続収入を目指すわけではないにしても、やはりリピート率は重要な指標になります。

ファン顧客を作ることができれば、広告費も抑えられ顧客単価も上がりやすくなります。リピート顧客を獲得できるサービスをしっかり考えていきましょう。

在庫を持たない

利益を確保していくのに在庫を不要に抱えないというのは大切です。ネットが主流にある昨今では在庫を持たずにサービスを提供できるビジネスモデルを確立するのはポイントの一つです。

ビジネスの内容によっては在庫を持つことは必要になりますが、受注が入ったら仕入れたり制作したりするなど、独自性を強みに方法を考えていきましょう。

自分が最低10年間は継続できる

継続できるかどうかは非常に重要なポイントになります。たくさん手を広げてみるのも大切ですが、複数の収入源を得るのとは別に自分の柱となるようなビジネスを発見できれば安定性は上がります。

まず一つの事業を安定させてから広げていくという流れになれば幅も利きやすくなるので、最低10年は続けられるというものを探してみましょう。

独立しやすい職業

営業(営業代行、販売代理店)

究極を言えば営業力が高ければどんな業界でも仕事はできます。売るものが変わっても顧客とコミュニケーションを取る中でニーズに応えていくのは変わらないからです。

なので、営業職としてのキャリアがあるのであれば存分に独立に生かすことができます。営業代行や販売代理店として、今まで培ったスキルを発揮してみるのも良いでしょう。

不動産

有名な不動産企業の他に、町の個人でやっていらっしゃる不動産屋さんを見た事がありませんか? 不動産業の人気は物件一つの単価の高さだけでなく、家賃収入を継続的に得られるビジネスモデルの安定性にあります。

不動産は資産の一つとして非常に重要ですので、独立及び投資を考えている方はお金の流れをしっかり学んでみましょう。

ゲーム感覚で学べるマネープランナー®ゲームは楽しくお金について学べるのでオススメです。こちらも参考にしてみてください。

便利屋・清掃業(ゴミ回収、エアコン修理など)

生活支援系の仕事はこれからもニーズがあると言えます。特にゴミ回収は人が嫌がるからこそ単価も高くなります。フランチャイズとしての独立もありますので検討してみましょう。

ライター(セールスライター、アフィリエイト)

場所や時間を選ばない点でライター業はオススメです。実際に副業や家事の合間にライティングをされている方は多くいらっしゃいます。気軽さだけに目が行きがちですが、ライティングは継続性がなくては収益をあげられません。

「書くことが苦ではない」「専門性を発揮できる分野」の二つを見たすと単価を上げて継続性のあるビジネスとして成長できるでしょう。他のライターと差別化できる自分の特性を見出すことが大切です。

IT系(webデザイナー、SE、プログラマー)

培ったITスキルを活かして独立を志している方も多いのではないでしょうか。IT業界の将来性は下がることはないと思われるので、高いスキルを目指すのはさまざまなビジネスに役立つでしょう。

ただ、「将来性があるから始めよう」という動機では独立できるほど甘くはありません。プログラムを組むのが楽しい、ソフトを使いこなすのが得意といったご自身の特性を活かせるかが鍵です。スキルを常に磨いていける人にはオススメの領域と言えるでしょう。

美容師・施術系(整体師、ネイリスト)

店舗勤務からご自身のお店を開業するケースです。独立するためにスキルを従業員時代に高めるのはもちろん、経営者としてのマーケティングやサービスの独自性といった戦略も並行して研究していきましょう。

ネットショップ

せどりや物販など手軽に始められるビジネスとして目にしますが、お客様のニーズの把握と自分の専門性を発揮することを忘れないようにしましょう。

また、在庫を持たずにショップを運営していくこともスタートアップと利益率のためのポイントとなります。

フランチャイズ

フランチャイズで独立するのも起業の一つです。フランチャイズのメリットとしてはすでに確立した屋号と仕組みを使うことができるので、あたなのやりたいこととマッチするのであればそのノウハウを取り入れて独立するのは良いでしょう。

フランチャイズを選ぶポイントとしては、開業後のコンサル、アフターフォローがしっかりしているかどうかを見極めていきましょう。

問題解決系(コンサルタント、コーチ、カウンセラー)

今までの営業やマネジメント、専門性を発揮してきた仕事を活かして講師業をする方は多くいらっしゃいます。

講師業としては実績が信頼の証となりますので、会社員としても一つ一つの案件に真摯に向き合いながら実績を積んでいきましょう。

独立を成功させる方法

副業から始めてみる

独立する際は、今までの繋がりから準備を整えて立ち上げるので無ければ副業から始めていくのが良いと思います。

ビジネスモデルが確立できるまでは、収入源を確保しながら少しずつ試行錯誤を進めてご自身のビジネスを軌道に乗せていきましょう。

経験を活かして独立するのであれば、いきなり辞めるのではなく繋がりを活かせる環境を作るようにしていければ良いですね。

会社で必要なスキルを習得する

自分の経験を活かして独立するのをお勧めした通り、経験を積むには会社で働くことが最もシンプルで確かな方法です。その業界に身を置けば仕事の流れや必要なスキルを実際に経験することができるからです。

自分のやりたいことが新たに見つかったのであれば、転職を考えるのも一つの選択肢ですし、実際にその業界で働く人とコンタクトを取ってみるのをお勧めします。

独立開業にオススメ資格

弁護士

弁護士として独立するのであれば自宅を事務所として構えることができるので、高い専門性を活かしながら固定費も抑えることが期待できますね。

資格としては難易度の高いものですが、社会人になってからも取得されるは多くいらっしゃいますので志ある方は目的意識を持って取り組みましょう。

税理士

弁護士と同じく税理士法人事務所として自宅を使うこともできます。数字を扱うのが得意で専門性を発揮できる方は強みを活かせると思います。

医師

弁護士のようにハードルは高い士業ですが、もちろん資格としての強みは言わずもがなです。勤務医ではなく、クリニックとして開業する場合は立地や専門のPRなど経営の側面も重要になってくるので、先生としてのスイッチと経営者としてのスイッチの両方を研鑽していきましょう。

看護師

看護師の仕事がなくなることは長い目で見てもないと思います。男性の看護師も当たり前になった昨今、安定した仕事であるのは間違いないと言えるでしょう。

保育士

保育園勤務から独立し、フリーランスの保育士としてスポットや短期の契約で活動されている方もいらっしゃいます。自身の経験やスキルを活かして働き方をコントロール選択肢も考えられますね。

行政書士

独立開業を志す人が増える昨今、行政手続きを代わりに行うニーズはますます多くなると思います。法律の改正は常に起こるものなので、将来性は高いと言えるでしょう。

中小企業診断士

「足の裏の米粒(取っても食えない)」と揶揄されることのある中小企業診断士資格。しかし、資格とは医師や弁護士などのように仕事を行うために必須な場合があるだけで、そもそもはお客様から信用していただくためのものです。

コンサルティングをする上で中小企業診断士資格を取得するだけの知識があれば実際の業務で役立つはずです。コンサルティングで独立を目指している方には信頼の証となるでしょう。

独立したい女性に必要なマインド

独立を目指している女性の中には、そのビジネスでメインの収入を得たい方もいれば副業や家事の合間で取り組みたい方もいらっしゃると思います。

上記で挙げた内容は当然、男女問わずに必要な事ですが女性が独立にあたって大切にすべきポイントもあります。

こちらの記事にまとめてありますので、あわせて参考にしてみましょう。

↓ ↓ ↓

女性起業家に大切な6つのビジネスマインド

まとめ

いかがでしたでしょうか。流行のビジネスや、安定性の高い資格など人気の理由は様々ですが、ご自身の経験や強みを活かすことを忘れないようにしましょう。

独立に人気があるということは、それだけ競合が多いということです。あなたが継続して研究し続けられる内容でなければ独自の強みを持つことはできません。

是非あなたに最適なビジネスモデルを見つけて独立できるように行動していきましょう。