10年後も稼ぎ続ける 経営者になるための 『5つの経営戦略』③自分軸と市場軸から売れる商品を作る方法
こんにちは!立志財団の坂本憲彦です。
経営者として長期的に成功し続けるためには正しい戦略が必要です。
ただし、それを伝えてくれる人や講座が少ないという現実があります。
そこで、起業家や経営者の方に、ビジネス成功の5サークルをもとに『10年後も稼ぎ続ける経営者になるための5つの戦略』について解説させていただいており、今回は第3回目となります。
前回までの記事はコチラから
『10年後も稼ぎ続ける経営者になるための5つの戦略①ブレない軸をつくる』
『10年後も稼ぎ続ける経営者になるための5つの戦略②強みと弱みを活用する』
はじめに
ビジネス成功の5サークルとは、
1.使命
2.自分の強み
3.商品・サービス
4.戦略・戦術
5.収益性・効率性
の5つがすべて揃うことで、ビジネスの長期的な成功を得ることができるという理論です。
3回目の今回は、3.商品・サービスについてです。
【経営戦略その3】自分軸と市場軸から売れる商品をつくる方法
についてお話をします。
これまでに使命と自分の強みを見てきました。いよいよ具体的に商品・サービスをどういうふうに作っていくのかに入っていきます。
その収益性が良いかどうかもありますが、基本は自分の使命と、自分の強みにあった商品を考えるということです。ビジネスは基本的に社会貢献活動になってきます。ですから、人のためになる商品・サービスを考えていくということです。
自分軸と市場軸
これまで、使命や自分の強みは、基本的に自分の内面に焦点があたってきました。ここからはいよいよ市場です。お客様という視点が入ってきます。お客様、人のためになるということを考えていくことになります。そのとき大事なのが、自分軸と市場軸という考え方です。
使命は自分の内面ですが、市場軸は何かというと市場が求めているものを提供するという考え方です。ビジネスの現場で大切なのは、実際にお客様の声を聞いて、お客様が求めているものを提供することです。それこそが、ビジネスの成功の秘訣です。お客様の声を常に聞き、お客様の声を取り入れて商品を改善し、売り方や集客方法を改善します。改善のヒントを貰うのはお客様の声です。決して自分の独善だけで決めていかないことです。
ただ、お客様は結構自分勝手です。いろいろなことを好き勝手に言ってきます。どの意見を採用するか。そこで自分の軸、自分の使命が大事になってきます。聞いたうえで自分の軸と照らし合わせて、それが実現可能かどうかを見ていくのです。
商品・サービスはいろいろな形、形態が考えられると思います。大切なのは、商品とかサービスは別に変わって構わないけれど、使命や自分の強みは変えてはいけないということです。
商品は手段、目的ではない
たとえばソフトバンクの場合、これまでも説明したように、情報革命で人々を幸せに、という志、使命があり、それを実現していくために商品やサービスは時代に合わせて変化しています。
30年前の創業当時は、パソコンソフトを卸す会社、90年代に入ったらヤフーBBなどのインターネット回線、2000年代に入って、モバイルを商品として取り扱っていました。でも情報革命で人々を幸せにするというところは変わりません。変わっていいところと変わっていけないところの違いをしっかり理解するのが大事です。
売れる商品・サービスの作り方
売れる商品・サービスの作り方として、4つのステップを踏んでいく必要があります。
まずはビジネスモデルを考えることです。2つ目がビジネスコンセプトを決めること。3つ目がリサーチをすること。4番目が改善するというアプローチです。
これを1個1個見ていきます。
ビジネスモデルを考える
まず1つ目のビジネスモデルを考えるというところです。
単発売りの商品なのか、それとも継続売りの商品なのかが大事な要素になってきます。どちらを選ぶかで売り方とか戦略が大きく変わってきます。
よく言われるのが、鉄砲を売るのか、弾を売るのかということです。弾は消耗品ですから、無くなったら次も買ってくれる。鉄砲はすぐに壊れたりするものではないので、1回買ったら終わり、もしくは何年後かに買い換える。ご自身が取り扱っている商品サービスの特徴もありますから、こういう2つのタイプがあることをしっかり理解していただきたいと思います。
ビジネスモデルは3つに大きく分けられます。
高単価単発商品モデル
単発の商品の場合は基本的には高単価、単発商品モデル。1回買って終わりなので、単価として安くやるのは難しいです。そのため単価がかなり高いものが多くなってきます。たとえば家であったり車であったり、工業用の機械、結婚指輪、そういったものですね。リピートすることもありますが、そのサイクルは長いです。何年に1回、下手したら10年に1回です。そのうえで収益を考えていくことになります。
低単価複数商品モデル
次が低単価、複数商品モデルです。単価はそんなに高くないけれど、複数の類似の商品を買っていく、こういうビジネスモデルです。日用品とか衣料品がそうです。コンテンツもあてはまります。初級編があって、中級編、上級編みたいな感じであったりしますね。価格はそこまで大きくない。数百円~数千円から数万円くらいですが、複数のラインナップがある。ここはリピーター販売になります。別の商品をリピートしてくれる、購入してくれることで収益性が上がってきます。
低単価継続販売モデル
3つ目が低単価、継続販売という形です。単価は安いけれど、毎月とか継続的に払ってくれるサービスです。よくあるのが健康食品、お水、諸々の会員サービスです。1つ1つの商品の単価は小さいのですが、継続的に収益が入ってきます。会社のキャッシュフローの安定には繋がりやすいです。単発の商品の利益は大きいですが、毎月入ってくるわけではないので、その間のキャッシュフローを考えるときつい場合があったりします。
それぞれのモデルに特徴やメリット、デメリットがあります。それがどういうビジネスモデルなのかを知り、理想としてはこういったものを組み合わせるのが大事です。すると、非常に収益力の高いビジネスモデルができてきます。
ビジネスコンセプトを決める
次のポイントはビジネスコンセプトを決めることです。ビジネスコンセプトは何かと言いますと、『誰に』『何を』『どのように』『選ばれる』の4つのポイントから構成されています。
誰に売るのか?
『誰に』というのは顧客ターゲットのことです。ビジネスを考えるときに大事なところです。ターゲットが決まらないままビジネスを始める、みんなに売りたいという形だと、誰にも響かない結果を招くことがあります。自分のお客様、商品を購入するお客様は誰なのかをイメージすることが大きな要素になってきます。ここが決まるか決まらないかで売れ行きも大きく変わります。
『誰に』を考えるとき、1人のお客様をイメージできると良いのではないでしょうか。何かデータがあって理想のお客様を組み立てても良いのですが、データがない場合も多いです。まずは自分が思い浮かぶ理想のお客様をイメージしてみてください。すでに知っているお客様とか知り合いでもよいです。この人だったら間違いなく買うだろうというお客様をイメージすることです。その方の属性や職業、年収、趣味、嗜好、家族構成などを紙に書き出してみます。その人に近い顧客像を集めていきます。
ポイントは、そういった人たちがどういう悩みを持っているのか、何に困っているのかを知るということです。実際にそういう方が近くにいらっしゃれば、そういう方々がどういう悩みを持ち、どんな困り事があるのかをぜひ聞いてみてください。それを解決する手段を提供するのがビジネスになってきます。
何を売るのか?
次が『何を』という部分です。どういう商品、サービス、内容を提供するのか、顧客に与える価値はどんなものなのかというところです。注意したいのは、お客様はその物自体が欲しいわけではなく、商品・サービスを買うことによって、どんな未来を手に入れることができるのか、ということです。
ダイエットの商品、たとえばサプリメントを売るとします。お客様はダイエットのサプリメントが欲しいのではなく、たとえば3か月後に5キロ痩せた自分の姿が欲しいのです。『何を』を考えるときに大切なのは、商品も大事ですが、それ以上にお客様がどういう未来像を手に入れられるのかを意識することです。それを書き出して、明確にしていただけると良いと思います。
どのように売るのか?
次は『どのように』、提供の方法です。どういうふうに伝えていくのか、価格はどうするのか、サービスの提供形態はどうするのか、オンラインで提供するのか、もしくは直接会って提供するものなのか。
大きく分けて、今だとインターネットで提供する場合と、あとはオフラインで提供する場合の2つに大きく分けられると思います。両方の手段をうまく活用すると、相乗効果が出てくると言えます。
なぜお客様はあなたの商品を選ぶのか?
4つ目が『選ばれる』理由です。商品の独自性、強みと言ったりもします。お客様はなぜあなたの商品を買うのか、という選ばれる理由です。他に競合他社がたくさんある中で、なぜあなたのお店、会社から商品を買うのか。選ばれる理由が明確になっているかいないかも大きいです。明確にならずにやっていると、なぜ売れているのかよく分からなくなります。分からないと、いつか状況が変わって売れなくなったとき、次の手を打つことができなくなります。
ですから、自分たちがより競合他社より優位な点、強い部分を明確にしておくことが大事です。それをしっかり打ち出すのも重要です。せっかく強みがあるのに、打ち出していない方が非常に多いのですが、そうすることによって、商品提供がやりやすくなってきます。
工業用の機械を扱っているシマテックという会社があります。ネットで、製造している機械を販売しているのですが、その機械の普段見せない裏側の部分までネット上に公開しています。そこにこだわりがあって、補強とかをして耐久性がアップしているのですが、そういったところをきちんと写真を撮って見せているのです。こだわっている部分をお客様は案外分からなかったりします。きちんと言葉なり画像とか映像とかでちゃんと伝えてあげることで、選ばれる理由になってくるのです。
『誰に』『何を』『どのように』『選ばれる理由』
これを明確にするのがビジネスコンセプトです。ここを決めてから販売をしていくことで大きな成果につながります。
顧客リサーチこそが、絶対の成功ポイント
ビジネスコンセプトを決める際、何が大事かというとリサーチに尽きます。でもリサーチせずにビジネスをされている方が非常に多いです。自分の頭の考えだけでビジネスするのは、非常に危険で難しい部分があります。私たちでも失敗する場合があります。しっかりとお客様の声を取り入れて、それを反映していくのが重要です。
そのためには、見込み客になりそうな人を集めて直接話を聞いたり、アンケートで聞いたり、ヒヤリングをすることです。聞くポイントは、何に悩んでいるのか、困っているのかです。
既存顧客のヒヤリングも大事です。1度商品を買ってくれた方、無料で資料請求をしてくれた方ですね。ここにもヒヤリングを行っていきます。1度商品を買ってくれた方だったら、買ってどうでしたか? と感想を求めるのも1つです。できれば5段階評価で数字の形でつけてもらいましょう。数字があるほうが改善しやすいですから。そういう形で、お客様から現状の商品への不満や悩みを聞き、次の商品開発、商品の改訂に生かしていきます。
テスト販売こそが一番のリサーチ
新商品を販売する場合、リサーチのために大事なのは、テスト販売をやることです。
いきなり大きく仕入れて売ったりするのはリスクがありますから、最初は小さい範囲で、小さい予算で販売していきます。テスト販売して市場の声を聞いてみて、改善して本格的に販売をするかどうかを検討していきます。私も商品を販売する時は、テストを繰り返しながら、何度も修正しながらやっていきます。そしてお客様から意見をもらって、反映させていきます。そうすると、良い商品ができていきます。
いかがでしたでしょうか?
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