第25回 起業をするために、やっておいた方がいいこと
いつか起業を考えているけど、何から始めていいか分からない・・・
そう悩んでいる方へ。
起業家教育の専門家である坂本憲彦が、はじめての起業で成功するポイントを解説します。
今回は、「起業をするために、やっておいた方がいいこと」について、お届けしていきます。
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第25回 起業をするために、やっておいた方がいいこと
森川 今回も起業についての質問に、お答えいただきたいのですが、
「起業するためにやっておいた方がいいことはありますか?」
という質問です。こちら坂本先生からご回答頂ければと思います。
坂本 はい、ありがとうございます。
起業についてやっておいた方がいいことって色々あります。よく一般的にも言われてることですが、まずは営業力をつけておくということはやっておくと良いかなと思いますね。
森川 営業力ですか。
起業に必要な営業力とは
坂本 はい。営業の仕事を経験しておくっていうのはすごく大事かと思います。
最初に苦しむのがやっぱり物を売るっていう事で結構苦しんだりすることが多いので。
ですから営業の仕事、どんなものでもいいと思うんですけど物を売る仕事をやっておくと、お客さんのニーズを聞きだしたりすることなど自然にできてくると思います。
それから自分で独立した時に、まずは売り上げを立てていかないといけないのでそれができる。あとは調整力が身についてきますよね、営業やってるとね。
森川 調整力ですか。
坂本 要はお客さんの方だけ見てるだけだと、営業ってまだ力半分なので、その社内をどう動かしていくか。自分一人でやるわけじゃないので、事務の人もそうだし例えば何か物を製造するものだったら、製造の人とも話さないといけないですから、社内調整をいっぱいしていかないといけないんです。それが結構社長の能力ってところに近い能力になるので、営業の仕事っていうのはやっておくとすごく良いかなとは思いますね。
森川 なるほど。確かにその調整力ってすごく、お話しを伺って必要かなって思いますね。全てを自分でできるお仕事もあると思うんですけれども、多分独立、起業したからといって一人で何でもかんでも0から全部やるのかって言うと、やっぱり非現実的な部分ってあると思うんですよね。その時にその調整力っていうのがあるとすごく役に立つんだろうなって感じます。
坂本 そうですね。あともう一つ大事だなっていうのは、お金を管理する能力。財務の能力っていうのはちゃんと身につけておきたいですね。
森川 財務の能力ですか。
起業に必要な財務能力とは
坂本 はい。お金を管理する能力ですね。
最近思うのがいろんな方と話してて、皆さん思った以上にお金の知識っていうのが無いんだなってすごく実感しまして。どうやったらお金を管理して、どうやったら増えていくのか、そしてどう守っていくのかっていうのが何かわからず、ただ単に売り上げだけ欲しいとか、お金が月収100万円欲しいとかそれだけなので。
どうそのキャッシュフローをコントロールして、お金をうまく活用していくのかっていう知識を身につけていかないと、結局どっかでこけちゃうなっていうのはすごく実感しますね。
森川 確かにそのお金って金銭感覚の部分ってあると思うんですけれども、例えば黒字倒産とかっていうのも、いろんな事情があってなっちゃうとは思いますが、支払いサイトの事とかの理解や管理がうまくいかなかったりすると、もちろん連鎖倒産みたいなのもあるんですけど、リスク管理までしっかりできるのかなっていうのを今お話しを伺って思ったんですよね。
坂本 そうですね。ちゃんとキャッシュフローの管理ができないと、やっぱりビジネスってお金の流れが途絶えちゃうと終わってしまいますからね。そこをリスクヘッジしながら自分の資産がどういうのがあって負債がどのくらいあってとか、その負債のコントロールもちゃんとできないと、ビジネスの管理ができないので。いくら売上が上がってても、資金繰りが悪化しちゃって上手くいかないとかありますよね。
別のところでも話しましたけど、消費者金融でお金借りちゃうみたいな。消費者金融なんかで金借りて上手くいくわけないわけですよ。
森川 そうですね。
坂本 以前あったのは学生向けの起業塾で、消費者金融で金借りさせるみたいなそんな馬鹿な起業塾があったりして、全然起業のことが何にもわかってない、ビジネスが何にもわかってないわけですね。
それは結構極端なひどい例なんですけど、要はお金をどうコントロールしていくのかっていう、支出を減らすとかも当たり前ですけど、そういうのがちゃんとできるかどうかっていうのが、事業が生き残っていく上で大きな差を生みますよね。ちゃんとしっかりしてる経営者の方って、すごいケチだったりするんですよ。
森川 ケチ?
坂本 すごい経費とかにうるさくて削減するんですけど、ケチっていうのは全部にお金を出さない訳じゃなくて普段の支出は絞るんですよ。出す時はドンっと出したりするんですよね。だからどこでお金を使うのかっていうことですね。使うべき所、使わないべき所。そこをちゃんと把握しておかなきゃいけないですね。
あともう一個、起業したいって言ってると結構変な話がいっぱい寄ってくるんですよ。
お金の管理ができないと変な話のカモに
森川 変な話ですか。怪しい感じの?
坂本 怪しい投資話とか、月利何%で儲かりますよとか。
森川 あーあります、あります。
坂本 なんかこのビジネスに投資したらいくらでどうとか、そんなんがいっぱい来るわけですよ。
森川 そうですね、ありますね。次世代ビジネスのなんとかかんとかとか。
坂本 どうでもいい胡散臭いやつがいっぱい来るんですよね。そういうのもちゃんと、その誘ってくる人の意図が何なのかをわかって、自分の資金っていうのをちゃんと管理しないと、そういう人に全部獲られていくんですよ。
森川 いいカモにされてるっていう感じですよね。
坂本 そうです。
森川 言葉良くないですけど。
坂本 危ないんです。ビジネス始めたてとか、これからやりたいって言ってるのって。それをちゃんと見極めてやっていかないと、そういう金融の知識というか、お金の知識っていうのがちゃんと無いと本当に悪く言っちゃうと、いいカモにされちゃうみたいなことがあるので、そこも含めてお金の管理っていうのがちゃんとできないとダメだなという事ですね。
森川 はい。わかりました。
実際起業するためにはアイデアが大事とか、行動力とか色々一般的にはよく言われると思うんですけれども、今お話しを伺ったのだとちょっと切り口が違うというか、もっと現実的なものかなって。
坂本 そうですね。もちろん今言ったようなとこも大事です。大事なところ出すといっぱいあるんですけど最近ちょっと思ってるのがその辺かなと思うので。
森川 そうですね。例えば営業力をつけるんだったら、実際会社員の方だったら営業の仕事をしてみるとか、会社員じゃない方は、ネットショップ、オンラインで自分で売ってみるとか。
坂本 それも一つですし、直接街角に行って売りに行ってもいいですし。フリマでもいいでしょう。何でもいいんで何かを売るっていう経験をして欲しいですね。売ったことない人は。うちで昔やったのはわらしべ長者みたいな、家にある要らないもの持ってきて、街に出て3回4回交換してもらってどれだけ価値を上げられるかみたいなのをやってもらったり。
森川 やりましたね。やりましたね。笑
起業はまず1000円もらうとこからスタート
坂本 そういうのもあるので、自分の提供するものがどう価値が変わっていくのかっていうのを体験したりとか、いきなり何百万も稼ぎましょうとかじゃなくていいんですよね。
僕はまず起業って1000円もらうとこから始めればいいなと思ってます。どうやって1000円もらえるかを考えることが起業のスタートなんで。それがそのうち1万円になったり10万になったり100万になったりとかしてくるんで、そこからかなと思います。そういうのもぜひやっていただきたいなと思います。
森川 わかりました。ありがとうございます。
今回は寄せられたご質問が、起業するために絶対やっておいた方がいいことを教えてくださいっていう事でしたので、その中の代表例として2つ、営業力とお金の事についてのアドバイスを頂きました。
他にも、起業の事について聞きたい事とかご不明点、ご質問があれば、立志財団の公式ページの方からお問い合わせいただけましたら、この場で坂本先生にお答えいただけるので、ぜひお寄せいただければと思います。
では坂本先生、今回もありがとうございました。
また次回も宜しくお願い致します。
坂本 はい。ありがとうございました。
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