働く場所にとらわれない時代!あなたのパフォーマンスを最大限に発揮できる働き方を!

毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ経営塾』。起業家の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。

今回は、コロナをきっかけに変化した働き方と働く場所について坂本憲彦氏に答えて頂きます。仕事のパフォーマンス向上やプライベートの充実にもつながる、オンラインをうまく活用した働き方についてお伝えしています。

こちらの音声は、Podcastよりお聴きいただけます。

動画は、下記のYouTubeよりご覧いただけます。

働き方に合わせて選択するオフィス

中田:今日は『働く場所』をテーマにお届けしていきます。

コロナが流行り、出勤をしなかったり、関東の会社がオフィスをまるごと四国に移動されたり、オフィスを解約してフリーな仕事の仕方になったりということがあります。

坂本先生は多くの方にオフィスを開放され始めたということですよね。

 

坂本:東京の日本橋にオフィスを持っています。もともとは共同で借りていましたが、一緒に入っていた会社のメンバーさんがIT系の会社だったので、コロナで一気に自宅勤務になり、あまりオフィスを使う人がいなくなりました。解約も考えましたが、せっかく日本橋といういい場所であることと、ビルのオーナーさんがすごくいい人で、バーチャルオフィスもやっていいですよ、というお話をいただいたので、今はシェアオフィスとバーチャルオフィスというかたちで運営をしています。

 

中田:私も一部運営をしていますが、最近“コワーキング”とか“バーチャル”という言葉が行き交うようになって、今さら聞けないワードだと思います。禰覇さんどうですか。

 

禰覇:最近よく耳にするようになって、意味は何となく分かるけれど、実際説明してと言われると難しいかもしれないです。

 

坂本:用語はレンタルオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスといろいろあります。

レンタルオフィスは一時的に借りる場所です。

コワーキングスペースは、パソコンで仕事ができる方は一緒にここでやりましょうという場所です。商談スペースもあって、そこで商談や打ち合わせもできます。費用については月額料金で、管理費や水道・光熱費もかからないので、月3万円~4万円くらいです。普通に部屋を借りると、そこに管理費や水道・光熱費などいろいろかかるので、わざわざ不動産を1戸借りるよりも安い価格で利用できます。

バーチャルオフィスは法人の登記だけで使用します。自宅が賃貸だと自宅で会社の登記ができないので、その登記だけするというかたちです。

 

中田:フリーランスさんも起業家さんも、働き方に合わせてオフィスを選択できるという時代に入ってきましたね。

 

坂本:自分で一部屋借りたり、ワンフロア借りるまではいかないけれど、自宅以外の場所が必要とか、そこで登記を出したいという方は使われるというところでしょうか。

 

中田:特に起業したてのスタートアップの時には、何かを借りて固定費をかけるよりは、レンタルオフィスやバーチャルオフィス、コワーキングスペースは大事な選択肢になりますね。

 

坂本:あとは商談で使う人も多いですね。毎回喫茶店や相手の所ばかりだと、お茶代がかかったり、見栄えもよくないので、固定の場所を借りるという方法もありますね。

 

中田:禰覇さんは会社にお勤めをされていて、経理・総務ということで、社員さんから預かる領収書も最近内容が変わってきているんですよね。

 

禰覇:外に出られた方が、そのままオンラインで打ち合わせをすることも増えています。レンタルオフィスを使いました、レンタルオフィスがなかったらカラオケボックス使いました、という領収書を受け取ります。時代も時代なので、私の会社では会費ということで立替をしてお支払いをしています。

 

中田:一昔前ならカラオケ店の領収書は絶対もめますよね。

そう考えると、経営者さん、起業家さん、組織の方も含めて働く施設が変わっているということですね。

 

坂本:働き方は、土地代、場所代にどこまでかけるかですよね。今までだったら、東京のど真ん中、都心のど真ん中にいいオフィスを借りて、ということがあったと思いますが、その価値観が今回のコロナで崩れたので、一部だけ使うという使い方は今後も広がっていくと思いますね。

 

生活や休暇から選択する働き方

中田:先日、沖縄コンベンションセンターで展示会が開催されていました。観光エクスポということで、宿泊事業機関向けのサービスを紹介していて、注目したのが、その中の一つのワーケーションブースというものです。禰覇さん、ワーケーションって聞いたことはありますか。

 

禰覇:聞いたことはあるけれど、あまり聞き慣れない印象です。

 

中田:先生、まさにこれは沖縄のための用語かもしれないですよね。

場所に縛られず、働き方が変わるということで、“ワーク”仕事をする、“バケーション”からの造語らしいです。

例えば、沖縄でネットが繋がったら、そこで休暇も楽しみながら仕事をしたっていいじゃない、ということで、コワーキングスペースを紹介するブースでした。

そこで起業やお仕事をすることで地域活性に繋がって、そして柔軟な楽しい仕事にも繋がると思いました。

 

坂本:実は僕の周りにはそういう働き方の人が多くて、それこそ沖縄に移住して仕事をしている人もいましたし、海外に出てマレーシアに移住した人もいました。

ネット系の特にIT系の仕事をされている方であれば、そういう働き方はこれまでも普通にあったと思います。

それを今までなかなかできなかった大企業も認めだしたというか。わざわざ都会の1か所にいないといけないという絶対のルールがかなり緩くなったなと。

これだけITが発達していますから、実家で親と一緒に生活をしながら、仕事は他の地域の方と一緒にやることも普通にできると思います。

人の働き方や考え方が今後多様化してきて、地方の観光などで働く方の新しい需要の掘り起こしにも繋がってくると思いますね。

 

中田:逆パターンもあるのかなと思いました。もちろん、沖縄はバケーションではポテンシャルが高い所だと思います。でも、例えばビジネスの講演会を聞きたいとか、大学をもう1回受講したいとか、東京に行くことは結構ありますよね。その時に、レンタルスペースやコワーキングスペースを利用して、そこで仕事をしながら学ぶという方法もありですよね。

 

坂本:新しい働き方、学び方もできると思うので、場所の制約がとれたというのは大きな変化ですよね。

 

中田:子供たちも一緒に会社ごと移動されたという事例もあって、子育ても変わってきますね。

 

坂本:子供を育てるのに、自然が多いところ、田舎がいいという人もたくさんいるでしょうから、そういったところはこれから人気になってくると思います。都心にこだわらなくてもいいと思いますよね。

 

リモートワークの有効な活用方法

中田:ただ、リモートワークの時に経営者目線で考えると、スタッフさんとの連携は基礎作りができていないと難しいのかなと思います。

もし、ある程度の規模の会社さんがリモートワークに転換して、ワーケーションやレンタルオフィスを利用したいという時に必要な下準備は何でしょう。

 

坂本:リモートワークで仕事ができる条件の1つは、電話をしたらすぐに出てくれることです。その時に出られなくても必ず折り返し連絡をくれること。ネットやメール、電話、LINE、今はいろいろツールがありますけれど、リアクションが遅いというか、反応が鈍い人が結構いるので、3か月の試用期間でそれを見ますね。ちゃんとできる人は自分で仕事管理ができるということですが、なかなか連絡をくれないということになると、僕は基本的に一緒に仕事をやりませんね。

 

中田:同じ拠点に集まらないからこそ、そこは大事ですね。

 

坂本:シンプルですがめちゃくちゃ大事です。

たまにいるんですよね、2,3日連絡がつかないとか。

 

禰覇:仕事でそれはちょっとだめかもしれない。

 

中田:もし会社さんがレンタルオフィスを利用することになった場合には、人としてのレスポンスが大事ということですね。

 

坂本:そこさえできていれば、あとは週1でミーティングとか、月1で個人面談ができれば仕事は一緒にできると思います。ただ、すでに仕事ができる人はいいですが、新入社員さんに関しては教育などもあるので課題があるとは思います。

 

中田:そう考えると、働く場所にレンタルオフィスやコワーキングスペースを利用するのも一つのステップというか、初心者向けではないからこそ、慣れ感があるよということですかね。

 

坂本:慣れてくると、そちらの方が時間に縛られずに仕事がやりやすいということがあると思います。うちでは夜中に仕事をしてくれる方もいます。

僕が大事だと思うのは働く時間帯です。どの時間帯にパフォーマンスが出るかは人によって違うと思います。朝働いた方がパフォーマンスがいいという人もいれば、深夜にやった方がパフォーマンスが出るという人もいるじゃないですか。その人に合わせたかたちで、一番パフォーマンスが出るところで働いてもらう方が理想かなと、それが一番ストレスがないと思いますね。

 

レンタルスペースの活用方法

中田:ちなみに先生が運営されている日本橋のオフィスはどういった方が利用されていますか。

 

坂本:これから本格始動なので、今はまだ知り合いの会社の人ばかりですが、基本的にはIT系の会社が多いですね。マーケティング関係とかはパソコンで仕事が完結できるので。

今までは商談もそこのオフィスを使っていましたが、ZOOMでできるようになってスペースが空いたので、誰か使う人がいないかなということで募集をしています。

 

中田:起業されて何年目かのフリーランスの起業家さんが今回法人登記を考えられたということでお声がけがあり、ご監修を持たれたとお聞きしました。

 

坂本:会社を作るときはどこかに住所が必要です。自宅でも一戸建ての持ち家でしたら大丈夫ですが、マンションだと登記ができなかったりしますので、そういう方にはバーチャルオフィスはいいと思います。

 

中田:要は私書箱をそこに置くというイメージですか。

 

坂本:そうですね。郵便が来たらお預かりするというかたちです。

中田さんの貸しスペースはどのような感じですか。

 

中田:私の会社は共同体制といって、プロジェクトごとに組むメンバーが違うので打ち合わせをよくしますが、オフィスを使わない時間もあります。その一部を開放して、レンタルスペースとしてリピーターさんを含めた多くの方のご利用がありますね。

外で面談をするとうるさかったり、公共のレンタルスペースがあるけれど営利目的がダメだったり、法人登記をしていないとだめだったり、というケースがあるということでお問い合わせをいただいています。気持ちよく使っていただければ嬉しいなと思います。

 

坂本:今はどのような業種の方が利用されていますか。

 

中田:フリーランスの方がクライアント向けの勉強会や商談に利用されたり、意外なところでは大手さんに社員さんの採用面接の場所として使っていただいたり、スクールを運営されているところが定期でお借りになっていたりとか。これは増えてくるなと思ったのが、オンラインの面談や勉強会のために1時間とか1時間半借りられるとか、状況が変わってきたなと。

ただソーシャルディスタンスから、少人数制になりますね。お貸しするときはコロナ対策万全で、消毒もしてお渡しするという心遣いはしています。

 

坂本:場所の使い方が今までと変わってきていますよね。

 

中田:以前は一人で借りられる方はほとんどいらっしゃらなかったんですけどね、定期借りも増えています。あとは女性のフリーランスの方が、名刺の住所が自宅だと治安上不安だということで、一部バーチャルでお借りになっている方もいらっしゃいます。

その辺の柔軟性はありますので、まずはそういったところを地域で探してみることも、ひとつの起業準備かもしれないですね。

 

坂本:前はいろいろと制約が多かったのが、今はやりやすくなっていますよね。スペースが安く借りられたり、うまく使えば公共のところがあったり、民間でもいろいろいい所があったりするので、そういう幅が広がります。逆にそういうところ向けに不動産を貸していくのもひとつのビジネスモデルとして出てくるのかなと思います。

 

中田:禰覇さんが将来的に起業家さんや経営者さんを目指されるときに、どういう場所で仕事をされたいとか、夢はありますか。

 

禰覇:さっき言っていたように場所を選ばないというか、自分の身があればどこにいても仕事ができるのは理想だなと思っています。今すぐ自分がレンタルオフィスを使うことがないにしても、知識で知っておくことに損はないと思います。やりたいと思った時にそこから学びだすよりも、今知っていることを選択肢としてたくさん持っておくのは絶対にいいことだなと思いました。

 

中田:場所の選択も大きなビジネスを支えるサポート要員になってくると思いますね。

本日もあっという間でしたけれど、坂本先生、禰覇さんありがとうございました。

 

坂本禰覇:ありがとうございました。

 

次回:【第100回】坂本憲彦のラジオ起業塾「有限会社エーツーサイン永吉英社長が語る「創業に至る想いと軌跡。ゴールを決めることで学びが変わる」」