起業に必要な営業力とは?大切なのはトーク力より傾聴力!
毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ経営塾』。起業の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。
今回は、起業した人には欠かせない営業について坂本憲彦氏に答えていただきます。苦手意識がある方も多い営業ですが、売る人も買う人も嫌な思いをせず、幸せになれる営業の方法について解説をしています。
営業とは困っている人のお悩み解決
禰覇:今日のQ&Aは私自身の経験も含めた質問です。
“起業に必要な営業力はどんなものですか。”
私自身も起業しようと思った時は、営業は全く別物と切り離して考えていました。いろいろな話を聞いていくうちに起業は営業もできないとだめ、知識がないと成り立たないと気づきました。
このあたりについて詳しくお話を聞かせていただけたらと思います。
坂本:起業をしていくうえで、営業力は一番大事だと思っています。売り上げが出て初めて利益になるので、特に最初の時は売り上げをどう出していくかは大事なところです。
営業のポイントは、誰のどんな困りごとを解決するのかです。
営業はいらないものを売りつけるものと思っている人がいますが、そうではなくて、本当の営業は困っている人の悩みを解決するお手伝いです。これはビジネスの原点だと思います。自分が作る商品やサービスも代理店で扱う商品も、誰か困っている人がいてそれを助けていくのが基本です。
もう一つ大切なのは数です。何人の人を助けたいのかですね。この助けたい人数が売り上げに関わってくるので、そこをどう考えて戦略を立てるかが大事だと思います。そういう目標も、人に決められると面白くありませんが、自分で決めると楽しくなります。
営業は売れる商品づくりにも繋がる
禰覇:こうやって細かく説明をしてもらうと、そうかそうかと思えるんですけれど、最初のうちは営業ができる人がいるから私は関わりません、という分担のイメージが強かったんですよね。
そのあたりはどうですか。
坂本:最初は社長が売ることができた方がいいですね。社長が売れていないものを社長以上に売れる人は少ないので、いきなり営業を代行することは難しいです。
パートナーシップが組めていれば話は別です。大手のソニーで、盛田さんと井深さんがしっかりとパートナーシップを組んで商品の開発部門と営業部門でそれぞれがやって伸びたという例はあります。
強力なパートナーがいないのであればまずは自分で売る。
自分で商品・サービスを売ることでお客様のニーズが分かってきて商品もよくなるんですよね。ニーズを聞いて自分の商品・サービスに付加価値を付けることで独自性になります。
営業活動は実は商品づくりにも非常に役立ってきます。
禰覇:使わないともったいないという感じですね。
営業で大切なのは話すことよりも聞くこと
中田:私は営業が長いので、営業に対してそんなに特殊な感覚はありません。商品やサービスを通してお悩み解決をサポートするという部分ですよね。
ただ「この商品はいいですよ」と一辺倒では伝わりません。
“No need.No presentation”という言葉があります。うまくしゃべれなくてもいいから何に困っているのか、どんなものを欲しいと考えているのかを伺って、そこに商品やサービスをちゃんと落としてあげることだと思います。
禰覇:営業の時はこちらから話すんじゃなくて、相手に話してもらうことが大事だとを聞いたことがあります。どれだけその人に寄り添えるか、何を必要としているのかをちゃんと聞くことが大事だと最近よく思っています。
坂本:聞くところは非常に大事だと思います。世の中の人が何に困っていて何に悩んでいるのかを考えていく。だから起業家はいい人だなと思っています。わざわざ人の悩んでいることを聞き出して、それを解決するものを作って、その対価でお金をいただくということなので。
お悩み解決はボランティアで全部やらないといけないことはありません。世の中のほとんどのお悩み解決はお金をもらってやっています。お医者さんも病気を治すのにお金をもらっていますから。
収益がちゃんと立つような仕組みにしていくところが営業の一番の醍醐味だと思いますし、ビジネスをやっていくうえでも大事だと思います。
営業の学び方
中田:営業初心者の場合はどうやって営業を学んでいけばいいんだろうという部分もあると思います。
坂本:僕は何でもいいので小さいものから売ってみることがいいと思います。難しく考えずに売れたという経験が大事です。
メルカリやヤフオクで家にあるいらないものを売るところからでもいいでしょうし、周りの人に売るところからやってみてもいいと思います。周りの人に売ると嫌われるんじゃないかと思う人もいますが、それは嫌われる売り方をするからです。いらないものを押し付けるのはだめです。
「こういうものに興味ある?」と聞いて「ない」と言われたら引き下がりますし、「ある」と言われたら教えてあげるという感じですよね。
困りごとや悩み事を探して、それを解決してあげると考えると営業は楽しいものになると思います。
禰覇:そうやって聞くと面白そうとか、楽しそうというイメージの方が強くなりますね。
初めは営業というとノルマや大変そうという苦しそうなイメージが強くてできないと思っていました。でも、人の話を聞いて悩みを解決とか、困りごとがないかなというのであれば自分でもできそうだと思うし、自分でもやりたいと思えます。
小さいことならすぐに実践できそうですね。
坂本:まずは小さくやっていただくことから始めるといいと思います。
中田:禰覇さん新しいチャレンジができそうですね。
禰覇:ちょっとやってみようという気持ちになりました。
中田:まずは悩み事をお聞きして、小さなものを喜ばれるように売っていく、禰覇さんも秋のチャレンジ項目ができました。
禰覇:お楽しみに
中田:坂本先生、禰覇さんありがとうございました。
坂本・禰覇:ありがとうございました。
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