開業コンサルタントの実際は?仕事から普段の生活まで専門家が解説
この記事では、
- 開業したての年収は? どれくらいで軌道に乗る?
- 事業として成り立たせるための単価やメニューの決め方は?
- 実際のところ、どんな1日のスケジュールになる?
- 手に負えないクライアントが来たときにはどうする?
といったことを書いています。
コンサルタントとして独立開業したい、でも、
- いざコンサルタントとして開業したときの現実はどんなものか?
- 実際のところ、普段の生活や仕事内容などはどうなのか?
- やっかいなクライアントが来た場合どうしたらいいの?
といった疑問や不安を抱えていませんか?
そこで、40歳でBtoBマーケティング専門コンサルタントとして独立し、以後、株式会社ロゼッタ(東証【潜在能力活性化セッション】お申し込み)の正規代理店となり、社員ゼロ・人脈ゼロで100社以上の企業と契約し業績を拡大したアクスビー株式会社 代表取締役 山田俊明氏に独立当初のお話を伺いました。
開業したての年収は? どれくらいで軌道に乗る?
開業したての年収は、1年目700万円、2年目には約1000万円でした。
心がけていたことは無駄な固定費を使わないことです。
前の会社が多額の固定費をかけてつぶれた経験があったためです。その会社はベンチャー企業で、上場を目指していたこともありましたが、一等地の高級マンションにオフィスを借りたり、社員30名を雇うなど、多額の固定費を使っていました。
その反面教師で、場所はどこでもいい。パソコンさえあればどこでもできるという感覚で、社員も雇わずに一人でやっています。
契約数は、2年目には5社となり、それ以降は常に5社と契約がある状態を維持して経営をしていました。
コンサルティングは、3~6か月契約が1クールです。
1~2回は契約の更新がありましたが、2年くらい経つとある程度のことは伝えきってしまうため、その後のリピートには繋がらないというのが現状です。
そのため、コンサルタント業に加えて代行業も請け負うことで、クライアントとの継続的な契約を維持しています。
年収や代行業の詳細こちらの記事も参考にしてみてください。
開業したてのコンサルタント の年収は?高収入のポイントを解説
事業として成り立たせるための単価やメニューの決め方
最初の3ヵ月はお試し期間で、本契約価格の1/4~1/6程度の値段で契約をしました。
そのあとの本契約の値段は一律ではなく、こちらがどこまでカバーするのかコンサルティングの範囲や目標設定、期間によって調整しました。
報酬のいただき方は2種類、成果報酬と固定報酬です。
●成果報酬
対象:スタートアップの会社
価格:月額の単価を下げて、実際にweb集客から契約が取れたら30%前後の報酬。
●固定報酬
対象:設立5年目~10年目の中小企業。
価格:会社の規模、コンサル内容等によって設定。
詳しい価格はこちらの記事も参考にしてみてください。
開業したてのコンサルタント の年収は?高収入のポイントを解説
実際のところ、どんなスケジュールになる?
一日の過ごし方
開業当時はまだ独身の一人暮らしで、1日中ビジネスのことをやっていました。
飲みに行ったりもしましたが、基本的には仕事の関係者でした。
かと言って、24時間365日仕事をやっていたわけではありません。
仕事相手が法人だったため、クライアントが休みである土日は休みにしていました。
平日は、日中現場に出ていることが多かったです。当時はオンラインで仕事をするというスタイルはなかったため、コンサルも商談も、相手のオフィスに行ったり、弊社に来てもらったりと全て対面です。そのため、一日の平均アポイント案件は2~3件でした。
時間の使い方
開業したてのクライアントがまだ少ない頃は、集客に時間を使いました。
まず、セミナーに参加して集客やマーケティングの勉強をしました。土日にコピーライティングの講座に出て、翌週には早速集客ページを作って出すといったように、学んで実践を繰り返しました。
そして、1回書いて終わりではなく、集客レターを何本も書いたり、メルマガやPPC広告もいろいろなものをテスト的にやり、日々試行錯誤を重ねました。
2年目からクライアントが増えてきて売上が安定し、自然と集客の時間とコンサルの時間は逆転していきました。
時間の使い方の変化
成約率がアップしてきて、収入が見込めるようになってきたところで、業務の一部を外注することで、対お客様の業務に集中できるようにしていきました。
現在、経理、電話受け付け、メール対応などの事務仕事は外注しています。
新規開拓(テレマーケティング)も営業代行にお任せし、アポイントを取ってもらったところで商談に出向いています。
開業したての頃は、外注する予算がないため雑務も全て自分でやっていましたが、外注ができるようになって、本当に自分がやりたい業務に集中できるようになっています。
手に負えないクライアントが来たときにはどうする?
クライアントもいろいろなタイプの方がいて、中にはハラスメント的な人、行くたびに難癖をつける人など、対応に困るケースもありました。
業務委託なので、こちらとしてはいつ辞めてもいいと思うこともありましたが、契約期間は何とかやり遂げたいという想いで取り組んでいきました。
そんな時私が行っている解消方法は『真我』で相手の捉え方を変えるということです。
真我とは「本当の自分」という意味で、人間の心の奥底には本人でさえ気がついていないすばらしい生命意識が元々存在しています。
そこに焦点を当てて、“相手のいい所を見る(美点発見)”ということです。
これをすると、不思議と相手からの反応も変わるのです。
例えば、きちんとコミットした成果を出しているにも関わらず「こんなので20万円も取るのか」といったような難癖を毎回つけてくるクライアントがいました。
初めは心の中で「嫌だな。なんでこんなこと言われないといけないんだ。次の契約は断ろうかな」と思っていました。
ですが、美点発見をするようになって、それまでは何とも思わなかった、ふとした時に見せるクライアントの笑顔に「この人笑うとかわいいな」と思えるようになっていました。
結局、このクライアントとはその後も付き合いが続き、嫌なお客さんという感覚はなくなっていました。
この美点発見は、相手に対する負の感情を抱いたままやろうと思うと難しいものです。
まずは自分が相手に抱いているネガティブな感情を全て書き出した後に美点発見をやると、すっきりした気持ちで相手と向き合うことができます。
真我についての詳細はこちらをご参考にしてください
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「経営と感謝」の関係性とは?想いと心がビジネスの資本となる!
自分の心の持ち方が変わると相手も変わります。
プロフィール
一般社団法人 SIA心のゼロ経営プロジェクト代表理事 アクスビー株式会社 代表取締役 山田 俊明
「これからの経営は時代に左右されるノウハウよりも人間関係の構築が最重要」との信念のもと「真我(本当の自分)」という心の法則をベースとした企業経営や人財育成をサポートする専門コンサルタント。 明治大学経営学部を卒業後、野村證券やIRコンサルティング会社等を経て、40歳で起業し、アクスビー株式会社を設立。真我を体現した経営に取り組んだことで、顧客契約企業は100社を超え、創業12年目に新たに一般社団法人SIA心のゼロ経営プロジェクトを発足。真我を企業経営に普及させていくべく活動に取り組んでいる。 2020年11月 初の著書「人生を変える!本当の感謝」を自由国民社より出版。翌月12月に重版。趣味は下町の大衆酒場めぐりとエアピアノ。