起業セミナーを賢く活用!失敗しないセミナーの選び方
「ビジネスアイディアはあるけれど、どうやって起業したらよいか分からない」
「起業の準備はまず何をしたらいいだろうか」
「起業のために抱えている問題や悩みを解決したい」
あなたはこのような悩みを抱えていませんか?
これらの課題を解決する方法のひとつとして“起業セミナー”があります。
ですが、世の中にはたくさんの起業セミナーが開かれています。たくさんあるからこそ、自分に合うセミナーを探すことに苦労されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、1万人以上の経営者を指導し、自身も100名以上を超える会員を持つコミュニティを運営している坂本憲彦氏に起業セミナーについて伺いました。
数あるセミナーの中から自分に必要なセミナーを見極める方法と、セミナーを効果的に活用する受講の心構えについてお伝えします。
起業セミナーの種類
たくさんある“起業セミナー”ですが、大きく分けて2種類に分けられます。
①ビジネスマインド
一つ目は起業をするためのマインドセミナーです。
起業をするための心構えや、ビジネスアイディアの見つけ方、好きなことをどのように事業化するのかなどを教えてくれます。
自己啓発、成功哲学、心理学、コーチングといったものが含まれます。
②スキル
二つ目はビジネスを実践していくためのスキルセミナーです。
インスタグラムやYouTubeを活用した集客方法、マーケティング、〇〇で稼ぐといった具体的に収益をあげるための方法を学ぶことができます。
また、税金の知識や融資の受け方、事業計画書の書き方など、一般的な起業の知識についてのセミナーも含まれます。
起業をする手段を見つけたいのか、実際に事業を運営していくためのノウハウを知りたいのか、によって選ぶセミナーが変わります。
セミナーを受けるメリット
起業の情報を得るための手段はいくつかあります。
ネットで検索をすれば起業に関する情報はたくさんあり、書店に行けば起業本がたくさん並んでいます。
それぞれの手段の良さがありますが、セミナーだからこそ得られるメリットがあります。
①講師の実体験が学べる
教科書的な学びではなく、講師の生の体験は何よりの学びになります。
成功をしたければ、その道で成功している人の話を聞くことが何よりの近道です。
②質問ができることで疑問を解決できる
本やネットで知識は得られますが、自分自身が疑問に思っていることを質問することはできません。
頑張って検索をすれば近い答えを見つけることはできるかもしれません。ですが、直接聞いた方がより自分の求めている的確な答えを得るとこができ、そして効率的です。
③人脈ができる
セミナーに参加をすることで、多くの人と出会うことができます。
事業をしていくうえで人のつながりは欠かせません。今後事業を発展させるための味方になってくれたり、求めている人の紹介につながるかもしれません。
④懇親会がある場合はセミナーで聞けない本音を聞ける。
セミナーはあくまでも全体に対する一般的な話です。
セミナーの後に懇親会がある場合はよりコアな話を聞くチャンスです。起業家同士の情報交換もできるでしょう。
セミナーのデメリット
①自分の軸が定まっていないと、相手の話に流されてしまうリスクがある。
特にスキルを学ぶセミナーでよくみられるのが「好きなことで稼ぐ」とうたっているものです。
このテーマのセミナーで多いのは、
“好きなことをやるためにまずはお金を稼ぎましょう。そのために〇〇という方法がオススメです”
という内容のものです。
稼ぐ手段が自分の好きなことであればよいですが、そうでない場合は途中で挫折してしまう人が多いです。自分の好きなことで稼ぐためにセミナーに行ったのに、結局自分の目的を見失う残念な結果になってしまいます。
まずは自分が事業をやる目的や、セミナーを受ける目的をしっかり意識して、本当にその手段で仕事をしたいのか、一旦冷静に考えてから始めるようにしましょう。
②不要なセールスを受ける可能性がある。
セミナーによっては自社の商品や講座のセールスを目的としているものもあります。そこで不要なセールスを受けて必要のない出費をしてしまう可能性があります。
・「その場で申し込んだら割引」のようなその場のノリで申し込ませる勧誘
・「うちで申し込まないと成功しない」という脅迫めいた勧誘
・他のサービスをけなして自社をよく見せる勧誘
は特に注意が必要です。
即決はせず、自分に本当に必要な出費なのかを考えましょう。
自分に合ったセミナーの選び方
①講師の実績
講師自身がどのような経験をしてきたのか、どのような実績を持っているのかをチェックしましょう。実際に経験をしたことに基づく話が何よりの学びになります。
また、教えた生徒がどれだけの成果を出しているのかという点がさらに大切です。自分がビジネスで成果を出すことと、人に教えて成果を出させることではスキルが異なります。
指導歴3年未満の講師は特に注意です。ビジネスコンサルタントと呼ばれる人は指導理論を学んでおらず、教育をやったことがない人がほとんどです。
指導キャリアが3年以上か、生徒の実績が出ているかをチェックしましょう。
②自分のビジネスの段階
最初にお伝えをしたセミナーの種類からの選び方です。
マインド系のセミナーは起業をしたいけれど手段が具体的に定まっていない方向けです。
スキル系のセミナーはビジネスモデルが決まり、ノウハウを学びたい方向けです。
セミナーは「とりあえず習っておいたら役に立ちそう」という目的で受講をすると知識にはなりますが、成果につながりにくいです。
今の自分が行動するために必要な知識は何か、目的を明確にして行動に移せるものを選びましょう。
セミナーの効果を10倍にする方法
セミナーは、ただ受ければうまくいくというものではありません。
みなさんがよくやっていることは、セミナーの内容を覚えることです。真面目な人ほど暗記をしようとしますが、学校の試験ではありません。ただ知識を暗記するだけであればセミナーに出る意味はないのです。
一方で成功している経営者は、覚えるのではなく行動に移しています。それもセミナーが終わってからではなく、セミナー中にすでに行動をしています。休憩時間に部下に電話をして改善に向けた指示を出しているのです。
セミナーは行動に移すことで本当の価値になります。
ぜひ“暗記リスト”ではなく“行動リスト”を作ってください。
そしてもう一つのポイントは繰り返し学習をすることです。
一度聞いてよかったと思っても人間は1回聞いただけではほとんど覚えられません。特に内容のいいものは繰り返し話を聞くことが大切です。10回は繰り返すことをオススメします。
セミナーを開催している団体5選
では実際にどのような団体がどんなセミナーを開催しているのか、公共団体のセミナーと坂本氏が運営している立志財団をご紹介します。
現在、それぞれの団体でオンラインでのセミナーも行っているため、場所に関わらず参加できます。
①日本政策金融公庫
個人事業や中小企業の金融支援を目的に、融資や貸付を行う日本の政策金融機関のひとつです。簡単に言うと政府が国民・民間企業のために融資を行う機関で、全国に支店があります。
実施しているセミナー例:創業セミナー、資金調達、事業計画の立て方等
②中小企業支援センター
中小企業者の経営資源の円滑な確保を支援するための事業を実施している機関です。地方自治体によって名称が異なりますが、各都道府県に設置されています。
実施しているセミナー例:経営セミナー、WEBマーケティング、販路開拓講座等
③各地の商工会議所
国内の企業と地方の活気づけを目的に組織された団体で、各地域に設置されています。地域の個人事業主や中小企業に対して、経営相談や企業同士の交流会等、さまざまなサービスを提供しています。
実施しているセミナー例:Web・SNS・動画を活用した集客、ビジネスデータ活用法、生産性向上のポイント、組織の育み方等
④東京圏雇用労働相談センター
ベンチャー企業などの労務管理をサポートするために設置された相談センターです。東京の他、新潟、大阪、福岡、名古屋、仙台、広島にも設置されています。労使間の紛争を未然に予防するための無料相談がメインの機関です。人事や労務関係などのテーマを中心としたセミナーを開催しています。
実施しているセミナー例:資金調達と雇用に活用できる助成金制度、資金調達と労務の基本、起業の10の必須ノウハウと労務等
⑤立志財団
坂本憲彦氏が運営している起業家コミュニティです。
マインドとスキルの両方を学べるセミナーを行っています。
起業家の悩みや言葉にならない想いを引き出して、ビジネスモデルや事業計画におとしこみ、収益を上げることをサポートしています。
まとめ
今回は起業セミナーの選び方と心構えについてお伝えをしました。
重要なのは学んだことを自分のビジネスにどう活かし、どう行動するかです。
そのためにセミナーを受ける目的を明確にし、目的に合ったセミナーを選び、暗記ではなく行動に移してみてください。
立志財団では、これから起業をしたいと考えている方、既に起業をしていて発展させたい方、どちらの方に対してもサポート体制が充実しています。毎月様々な勉強会も開催していますので、ぜひご活用ください。
立志財団についてはこちらから⇒https://risshi.or.jp/