山田俊明先生に聞く「経営と感謝」の関係性とは?想いと心がビジネスの資本となる!
毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ経営塾』。起業家の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。
前回に引き続き、『人生を変える「本当の感謝」』の著者、山田俊明様をお迎えしています。有名な経営者も注目する“真我”から、経営者に感謝が大切な理由、そして感謝によって経営がうまくいく理由についてお伝えしています。
こちらの音声は、Podcastよりお聴きいただけます。
動画は、下記のYouTubeよりご覧いただけます。
山田 俊明
一般社団法人 SIA心のゼロ経営プロジェクト代表理事 アクスビー株式会社 代表取締役
「これからの経営は時代に左右されるノウハウよりも人間関係の構築が最重要」との信念のもと「真我(本当の自分)」という心の法則をベースとした企業経営や人財育成をサポートする専門コンサルタント。 明治大学経営学部を卒業後、野村證券やIRコンサルティング会社等を経て、40歳で起業し、アクスビー株式会社を設立。真我を体現した経営に取り組んだことで、顧客契約企業は100社を超え、創業12年目に新たに一般社団法人SIA心のゼロ経営プロジェクトを発足。真我を企業経営に普及させていくべく活動に取り組んでいる。 2020年11月 初の著書「人生を変える!本当の感謝」を自由国民社より出版。翌月12月に重版。趣味は下町の大衆酒場めぐりとエアピアノ。
感謝で会社が繁栄する
中田:今週も、先週に引き続き素敵なゲスト、山田俊明先生をお迎えしております。今日初めてお聞きになるリスナーの方もいらっしゃると思いますので、簡単にプロフィールのご紹介をさせてください。
2008年にアクスビー株式会社を設立され、一般社団法人SIA心のゼロ経営プロジェクト代表理事でもいらっしゃいます。そして何よりビックニュースとしては、今書店で非常に人気があります書籍『人生を変える「本当の感謝」』著者でいらっしゃいます。本日も山田先生よろしくお願いいたします。
山田:よろしくお願いします。
坂本:今日は「経営と感謝」というテーマでお話を聞かせていただけたらと思います。
言葉で感謝というと簡単だと思うんですけれど、本当にみんな感謝ができているかというところで、山田先生がこの『人生を変える「本当の感謝」』という本を出されていらっしゃいます。
経営者は感謝が大事だよとよく言われますが、感謝ができずに苦しんでいたり、自分では感謝しているつもりだけれどなぜか会社がうまくいってない、従業員さんが言うことを聞いてくれない、人が辞めてく、そんな悩みをもっている方も多いかと思います。経営者にとって感謝がどう大事なのか、どう活用していけばいいのか、というところでお話を聞かせてもらえたらと思っております。山田さんよろしくお願いします。
山田:感謝という言葉、ありがとうとか普段普通に使っていますが、表面的なところがメインになっています。この本に書かれているのは心からの感謝、本当の感謝です。これを体感できると自然と人間関係が良くなり、結果的に人間関係がベースになっているビジネス、経営にも影響します。会社が傾くのも、よく調べると人間関係が原因だったりしますから。
じゃあ本当の感謝をどうやるのか、というのが皆さんの疑問だと思いますが、その方法も本に書かいています。キーワードが“真我”、本当の自分です。誰にでも潜在意識の中に本当の自分があり、これをちゃんと引き出していくと本当の感謝が自然と湧いてきます。それが人間関係に反映して、結果的に会社が繁栄してくる、そういう事例が実際たくさんあります。私も小さい会社ですけれど、そういうかたちでお客さんを増やしてきましたので、そこを経営者の方にお伝えしていきたいと思っています。
経営を支えた“真我”
坂本:山田さん自身の経営者としての経験や、サラリーマン時代の経験も踏まえてこの本を出されたということで、その辺の経緯をお話しいただけたらと思います。
山田:私は大学を卒業して証券会社に入社して以来、普通に会社員として15~16年、転職を重ねて働いてきました。39歳の時に最後に転職したベンチャー企業が倒産して、そこで初めて挫折を経験しました。さらに同じ頃にプライベートの問題、当時同棲していた彼女に突然振られるということが重なって、いわゆるうつ病になりました。当時うつ病になるとは思っていなかったんですけれど、これはまずいなと思い精神科に行ったら診断されました。いろんな精神科にあたったんですが、薬ではなかなか緩解しないという苦しい時期がありました。
その時に出会ったのが“真我”です。この本の監修者、佐藤康行先生の講座を受けて私の場合は2,3日でうつ病が緩解しました。精神科に行ったら、抗うつ剤はもう必要ありませんと言われて、お医者さんもびっくりしていました。そこから再発もしていません。
そして、40歳の時に会社を自分でやってみようと思ったのが起業の最初です。そこから全部うまくいったかというとそうではありません。途中早く儲けようと思って投資詐欺にあったり、そういうお恥ずかしい経験もあります。その時にもまた“真我”に戻ってやったところ、経営姿勢が大きく変わりました。それまでどちらかというと売り上げとか、どうやったら儲かるかを第一に考えていました。今も考えていないわけじゃないんですけどね。ただそれを第一優先ではなくてお客様がちゃんと喜ぶことを考えるようになりました。そして結果的にお客様が増えて、会社設立10年目くらいに、取引先が100社超えて経営は安定しました。
私は“真我”のおかげで経営をやってこられた経験があるので、これを体験談として発信していきたいと思いこの本を出させていただきました。
有名な経営者が“真我”を学ぶ理由
坂本:真実の真に我と書いて“真我”。本当の自分という意味ですけれど、これが経営にも大事だよということがこの本に書いてあります。そして、本の監修者で“真我”を教えている佐藤康行先生も、もともとは経営者さんだったんですよね。
山田:経営者としても大成功された方で、年商50億円、社員も700名くらいいました。でも、自分の本当にやりたいことは何だろうと壁にぶつかったことがあり、そのときに出会ったのが“真我”です。最初はレストラン経営をしながら真我の講座もやっていたそうですが、30年前にレストランを辞めて、完全に一本化しました。もともと経営者でいろんな経験があり、そこから生まれたのがこの“真我”で、密接に経営と“真我”が関連しているということが言えます。
坂本:有名な方だと一風堂の河原成美さんとセミナーをやっていますよね。有名な経営者さんもこの“真我”を学ばれている、その一番のポイントは何ですか。
山田:経営戦略とかテクニックももちろん大事なんですが、根本的・長期的に企業を繁栄させていくにはやはり人間関係、特に心のところをちゃんとマネジメントできることが大切です。そのことに皆さんが気付き始めているのだと思います。有名な創業者、京セラの稲森さんが、『心。』というベストセラーを出されていていますが、その中でも“真我”のことが書かれています。
バブルの頃はそんなに注目されませんでしたが、この10年くらいですかね、リーマンショックや東日本大震災、そんな大きな事件があってからだいぶ経営者の方の意識が心とか目に見えないところに向かっているなあと感じますね。
禰覇:本を読ませていただいて、山田先生も書かれていたように時代が変わってきたなと感じています。書店でもこういう心の部分とか感謝の部分みたいな本を最近よく見かけるので、この時代、響く人が多いんじゃないかなって思いました。
山田:コロナでまたいろいろと世の中が変わってきているので、なおさらその辺を意識というか、注目というか、私も日々そういうことを感じていますね。
転機にぶれない心のあり方
中田:この10年20年でも、ロジックとかスキル的なものから、心の時代、本質的なところに移ってきているということが言われていますよね。
経営されるとき、指標がなかったり、自分が戻れる場所がないと、いろんな情報に揺れ動かされてしまうし、その中で業績を追っていかないといけない苦しみはいかほどなものかと思います。その中で“真我”とか坂本先生がおっしゃる“真志命”とか、心が戻る場所があるっていうのがすごく大きいのかなと、山田先生のお話を伺って思ったところでした。
山田:言葉こそ違いますが、坂本先生の“真志命”“志”と“真我”は共通するところがあります。ぶれない軸というか。でも時にはどうしてもいろんな疑念とか誘惑もありますし、それを含めて本当の自分というのもありますので、決してそこを自己否定する必要はありません。ただ、大きな判断をするときに、“真志命”とか“真我”という軸を持っているとあまり迷わなくなり、経営判断はしやすくなるということがありますね。
中田:例えば経営をされて40年の社長さんも、2.3年目の方も、必ず転機があって、例えば人が辞めていくとか、業績が落ちているとか、クレームが続くとか、その繰り返しの波があると思うんですけれど、そういう時に手に取ってほしい本ですね。
坂本:どうしても経営は波がありますからね、ずっと絶好調というわけではないので、そういう苦しいときとか、逆にうまくいっているからこそ足元を見直すというときにこの本を見ていただけるといいと思います。
経営者は根柢の部分を見直すことが問われてきますよね。普通の人以上に見えない中で意思決定していかないといけないので。
僕の事例も本に掲載していただいていますが、僕は親との関係に葛藤がありました。
ネガティブなエネルギーで起業家、経営者の方ってスタートする場合がけっこうあるんですけれど、コンプレックスを解消したいとか、貧乏だからお金持ちになりたいとか、それだけだと限界が来るという感じですかね。
山田:おっしゃる通り、私も倒産ということがあって、それだけでやっていくとどこかで疲れてくるし、無理が出てきたりします。そうするとどうしても他者との比較になってきますよね。あそこに負けたくないとか。それはそれで一つのエネルギーにもなります。しかし加えて、先ほどから言っている心の中に1つ本質的な軸を持つと、転機が来ても大きなぶれとか迷いがかなり減ってくるというのは実体験としてあります。
本から実践する
坂本:山田さんはこの本出されて今後の展開はどのように考えていらっしゃいますか。
山田:おかげさまでいろんな方に読んでいただいていますが、ただ読んでよかったで終わりではなく、その後に実践して体感して、実生活や経営、仕事で役立ててもらうことがこの本の最大の目的です。そのために今年の1月からフォローアップのセミナーをやっていく予定です。この本に書かれている実践のところを一緒にやっていく内容です。一人でもできるワークなんですが、自分だけでやるといろんな雑音が入ったりするので、ちゃんと集中した場所で私が体感したことをそのままお伝えして一緒にやっていきます。ラジオをお聞きのみなさんもぜひ参加していただけたらと思います。
坂本:僕も以前“真我”の研修を受けさせていただいて、心のごみ出しという、思い込みみたいなものをいっぱい書き出すワークをやりましたけれど、いろいろ気づきがありましたね。
山田:ごみ出しはみなさんがやられる最初のワークです。初めはなかなか出てこなくても、何回も何回もやっていくと、どんどん心の中から自分の無意識的なところが出てくるので、大きな心の変化が起きてきます。今まで気づかなかった自分を知ったとか、自分にはこんなものがあったのかとか。
坂本:ちなみに山田先生はどんなごみが?
山田:私は両親でした。母とは比較的仲がいいんですけれど父親ですね。最初は自分の現状・不満から書き出していたんですが、だんだん掘り下げていったら父親との仲で強烈なごみが出てきました。あまりほめてもらったことがないとか、いろんな父親に対する不満の感情を吐き出しました。
全部吐き出すとその後に、父親からしてもらったことを書き出すワークがあります。今度は逆ですね。ごみ出しじゃなくて感謝の掘り起こしをやっていったところ、はじめて父親に対して今まで感じたことのない感謝を感じました。
私の父親は亡くなってもう十何年にもなりますが、亡くなった父に対してこんなにちゃんと向き合ったのは初めてでした。それによっていわゆる本当の感謝を初めて体感しました。私は父親に対するごみ出しによって、“真我”に出会うことができました。これは人によって違うと思います。母親だったり夫婦関係であったり。
本を読んでいただくと分かりますが、坂本先生もお母さんと向き合ったことで出てきたエピソード、私感動して泣いちゃったんですけれど、あれはまさに本当の感謝が引き出された瞬間だったんじゃないかと思いました。
坂本:それは僕も感じるところがあって、本当の感謝を知ると自分がすっきりするというか、生きるのが楽になるというか。
山田:すべてが味方に見えてきます。自分自身の肯定にもつながってきます。私もそんなに自分のことを好きじゃないタイプの人間だったんですけれど、そこも変わってきましたし、心の中に大きな変化が出てきましたね。
坂本:苦しんでいる経営者の方もそうですし、一般の会社員の方やサラリーマンの方もビジネスマンの方にもぜひ読んでいただきたいです。
セミナー情報
中田:感謝を通してあり方が変わることで、プライベートの部分やビジネスもまた転化されていくということで、今年買われる本の1冊に加えていただけると嬉しいなと思います。
セミナーはオンラインでも参加できるということですが、どこから情報を得ればいいのかが分からないリスナーの方もいらっしゃると思うので、再度ご案内いただいてもいいですか。
山田:1月28日から、まずは東京と大阪、そしてオンラインでZOOMを使ってのセミナーを開催していきます。“人生を変える本当の感謝”という公式サイトに、日程と講演会の詳細ページが出てきますので、みなさんよろしければぜひご参加いただければと思います。
中田:まず本を手に取って、そして沖縄のリスナーさんも多くいらっしゃるので、ぜひ公式サイトからセミナーの内容も見て参加していただきたいと思います。
2週間山田先生をお迎えしましたが、本当にありがとうございました。
次回:【第106回】経営者の資本は健康な体と心!自分自身の健康管理が会社の信頼にもつながる!
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