読書の秋第二弾!【金持ち父さんのパワー投資術】から学ぶ投資に必要なのは「知識と関心」

毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ経営塾』。起業の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。

今回は前回に引き続き、ベストセラー金持ち父さんシリーズの1冊「金持ち父さんのパワー投資術」をもとに投資について坂本憲彦氏に答えていただきます。投資の始め方や、投資先はどのように選べばよいのか、投資をする上での注意点についてお伝えしています。

こちらの音声は、Podcastよりお聴きいただけます。

動画は、下記YouTubeよりご覧いただけます。

 

貯金と投資

中田:前回は先生のお勧めの本ということで、「金持ち父さんのパワー投資術」をご紹介いただきました。リアルなお話がお聞き出来たので、今日も引き続きこの本から先生の実体験を教えていただけたらと思います。よろしくお願いします。

 

坂本:金持ち父さんシリーズは読んだ方もいると思います。

僕が本を選ぶ基準は10回読む価値があるかどうかです。いろいろな本が出るので新しいものに目移りをしてしまいますが、最新の情報を知る本と、それを学びに変える本があります。当然新しい情報も必要ですが、何回も繰り返し読める本、読む価値がある本もすごく大事です。それがこの金持ち父さんシリーズです。

前回もお話をしましたが、このシリーズはいっぱい出ています。お勧めは1冊目の「金持ち父さん貧乏父さん」2冊目の「金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント」3冊目の「金持ち父さんのパワー投資術」です。

その中でこの3冊目は、どうやったらお金を増やしていけるのか、お金持ちとはどういう状態なのかを知る内容です。

禰覇さんに、お金についての悩みやご質問があれば聞いてみたいと思っています。

 

禰覇:私も含めて、同じ世代の友人は会社で働いている子が多いのですが、お金の増やし方が全然分からない人がほとんどです。話を聞くと、“貯金をしなきゃ”というキーワードをよく聞きます。“お金を貯めなさい”と親にもよく言われるそうです。

知識はそんなにないですが、貯金をしているだけではお金は増えない、貯金だけではだめだということは分かっています。じゃあ投資って何か、ということが上手く説明できないので、そこを教えてもらえたらうれしいです。

 

坂本:投資の考え方はなかなか勉強することがないですし、銀行や証券会社に行って教えてくれるかというと、それもまたよく分からないということがあります。

貯金も大事だと思います。ここがベースになるので、日々の生活費から少しずつでもお金を貯める流れを作っておくことは必要です。

 

「私の財産告白」という、財産をどう作っていくかを書いた古い本があります。

この本には、給料の1/4を天引きにしなさいと書いてあります。給料から天引きをして貯金に充てておくことが大事です。3/4で生活をすることは大変だと思いますが、そこでしっかりとお金を貯めて投資にまわしていく方法です。

日本はずっと低金利ですから、銀行に入れていてもお金は増えません。投資にどうまわしていくか、お金に働いてもらうことも考えなければいけません。

 

3種類の投資

坂本:投資はいろいろありますが、中には変な話もあるのでどこからやったらいいかが分からないということがあると思います。

僕は、まず小さく始めることが鉄則だと思います。たまに間違ったやり方をする人がいて、いきなり全財産で勝負をする人がいます。

冗談みたいな騙された話があって、月5%配当を出すよという投資の話で、100万円入れたら月5万円がくるわけです。1000万円入れたら50万円くる。やったあ、仕事を辞められる、みたいなか感じでやっていて、案の定その投資の案件は3か月で飛ぶわけです。そういうのを信じてしまう人がいるんですよ。

 

やたらめったらやってはいけなくて、投資は基本3つだと思っています。これはパワー投資術にも書いてありますが、1つは株や債券、FX、仮想通貨といった紙の投資、2つ目は不動産投資、3つ目がビジネスという投資です。どれに投資をするのがいいかは、性格にもよるので人によって違います。

 

僕は最初トレーダーになりたいという夢があって、独立した時に本気で勉強をしました。4か月こもってずっとやっていましたが、結果的に退職金でもらったなけなしの50万円が0になりました。それで投資の才能がないと気づきました。

投資は儲かった時に1日3万円とか4万円とか出ます。俺って天才と思いますが、翌日になるとバンと負けちゃうわけです。

例えば50万円でやりますよね、1日で5万負けたとすると45万円になります。これを50万円にしようとすると、10%くらいの利回りを出さないといけません。マイナスが増えれば増えるほど、とんでもない利回りを出さないといけないわけです。そう考えると無理なんです。元金が減るとそれを戻すのはすごく大変です。

これが合う人もいますが、僕は無理だと気づきトレーダーは辞めてビジネスをやり始めたのがスタートです。

 

この3つの増やし方があることは覚えておいてほしいと思います。ビジネスで作っていくのか、不動産の投資で作っていくのか、紙の資産でつくっていくのか。これは合う合わないがあるので、最初はご自身でやってみるのがいいと思います。

 

投資のゴールはインカムゲイン

坂本:すべての投資において、ゴールはインカムゲインをとることです。

キャピタルゲインとインカムゲインがあって、キャピタルゲインは値上がり利益、インカムゲインは継続収入です。なぜインカムゲインにしたいかというと、そちらの方が確実性が高いからです。それを持っているだけでお金が入ってくるということです。

 

値上がり利益は、伝説の相場師みたいな人でこの土地を買ったら絶対上がると分かればいいですが、確実性は低いです。

紙の資産の投資もですが、投資スタンスは基本長期投資です。要はデイトレードではありません。売り買いではなくて長期保有、それも20年、30年、40年単位です。持っているだけで儲かるというものをいかに増やしていけるかを見定めていきます。

これが投資の基本スタンスですが、中田さんいかがでしょうか。

 

中田:最初は働いて貯金するところから始まって、それがフリーランスになったり会社の中で定年を迎える場合もあるけれど、結局お金は切っても切れない関係ですよね。確かに必要なお金はすぐにおろせないと困るけれど、先生がおっしゃったように長期はインカムゲインをしっかり固めていかないと。不安定だからこそ大事な理論だと思いました。

 

選択の基準は興味・関心

禰覇:最初に3つの投資を言われた時に、株は知識がないと難しい印象があったけれど、もともと不動産には興味がありました。不動産だと分かりやすくないですか。頭の中でかたちがイメージしやすくて一番興味がありました。私は本が苦手なのであまり読んでいませんが、興味があるところから学びに入っていけば楽しく読み進められそうだと思いました。

 

坂本:自分が興味を持てるところからやることは大事で、結局投資で稼いでいる人は、その投資自体が好きなんです。

 

例えば不動産投資で資産を作っている人は、不動産が好きです。サラリーマンでも、いい物件が出たと聞けば仕事が終わって夜中でも見に行きます。週末に家族と出かけるついでにアパートを見に行って、近所の公園でこどもを遊ばせるとか。

年間400件の物件を見に行く投資家の方にもお会いしたことがあって、10億円くらい資産を作っていました。そもそも物件を見ることが大好きです。

 

不動産で一番だめなパターンは、営業マンの人にパンフレットを見せられて、2,3件だけ見て買う流れです。一番儲かりません。そこで一番儲かるのはその営業の会社です。

投資は誰が儲かっているのか、要は儲かる話を持ってくるのはなぜのかを考える必要があります。儲かるなら自分でやればいいじゃないですか。それを持ってくるということは相手も儲かるからです。リターンがちゃんとくればそれはウインウインですが、投資の世界は騙そうとする人もいっぱいいるので、そこを読み解かないといけません。交渉でシビアにやっていくことですよね。

不動産が好きだったら不動産を見に行くのも面白いと思います。

 

禰覇:面白そうと思いましたし、好きに勝るものはないと思いました。

 

坂本:ほんとそうですね。トレーダーで1億円くらい稼いでいる人にお会いしたこともありますけれど、お金を稼いでどうこうというよりはトレード自体が好きです。ずっと画面を見ていられるし、分析をしていられる。

ギャンブルとの違いは、感情があるかないか。ギャンブルでちょっと勝ってうれしいとか、負けて落ち込んでいる人は、感情の抑揚を楽しんでいるだけです。トレードで勝つために一番大事なのは、感情を殺すことです。確率論で100回200回繰り返したらプラスになることをひたすらやるだけです。感情を入れたら負けるので鉄の心を持たないといけません。

 

中田:先生はそこが向かなかったんですね。

 

坂本:トレードの才能は全然ないですね。憧れましたけど、一喜一憂しちゃうんです。

ビジネスは商品が売れたらマイナスになることはありません。売れたらプラスしかないじゃないですか。自分にはビジネスが合うなという感じです。

 

中田:確かに商品や、稼ぎ方の良し悪しだけではなくて、向き不向きがありますよね。

 

坂本:だから投資の世界も好きかどうかが大事です。

前回もお話した、お世話になった不動産屋さんの社長さんも株が大好きなんですよ。担当をしている時に株で儲かっている話をしていましたが、そこで奥さんがこれまでにそれと同じくらい負けてるからねという話をしていました。

トータルの収支はその時にようやく0になっているみたいな。

 

中田:割合を決めて全部ぶち込むみたいな。上手に山谷ありますもんね。

 

実践して選ぶ

坂本:まずは小さく、自分が興味を持てる分野でやることが大事です。

 

中田:ビジネスに通じますね。まずはスモールステップを踏んでいきましょうというのが投資も同じですね。

 

坂本:投資のスタイルもいろいろあります。

例えばトレードの期間で言うと、数分で取引をやるものから、1日~2日、1週間、3か月や1年、超長期の保有で5年、10年といろいろあります。自分にどれが合うかをやってみて選んでいきます。

最初からうまくいっている人はあまり聞いたことがありません。本当に投資で稼いでいる人の話を聞くと、だいたいみんな10回くらい飛ばしています。それでも好きかという基準でビジネスなのか不動産なのか、紙の投資なのかを選んでやっていくことが大事です。

 

中田:先生の50万円はFXでなくなったということですが、禰覇さんのような若い世代、これから投資を始めていく人は、まずは自分のお金を少し使って学習をしていくことが大事ですね。

 

坂本:本当に小さくて大丈夫です。まずお給料から天引きしてちゃんと貯めて。特に投資性の高いものは最初は0になってもいいという気持ちでやった方がいいと思います。やってみることで自分に合う合わないが分かるのでそれは生きた勉強です。自分で得た経験は減らないので勉強代にしてほしいです。経験値は積みあがるのでそこをしっかり積み上げて、再起できる体制を作る。

 

禰覇:難しいと思っていたところから、興味のあるところに引きあがってきて、ちょっとおもしろそうだなという分野が増えました。投資について、分からないんだったらとりあえず自分が応援したい会社に10万円でもいいからお金を使ってみる、ということも聞いたことがあったので、そういう考え方も面白いと思いました。

 

中田:この秋もしかしたら禰覇さんのプレ投資が始まりそうです。

 

坂本:投資をやる時にうまい話を持ってこられた時は要注意ということを覚えておいてください。ここは鉄則なので、この人はなんでこの話を持ってきたのか、聞いてみてもいいと思います。そこでしどろもどろしている時や、その理由が納得できない時はやめておいた方がいいと思います。

 

中田:今日も引き続き1冊のベストセラーから先生のリアルな注意点まで教えていただきました。今日も経営者の方から会社員、20代の方まで学べる内容でした。

坂本先生、禰覇さんありがとうございました。

 

坂本禰覇:ありがとうございました。

 

次回:【第92回】坂本憲彦のラジオ経営塾「「二代目としての事業承継時の想いと経験」(株)沖縄電子 宮城啓一社長」