【第11回】坂本憲彦のラジオ起業塾「40代での起業①成功させたいなら3つのことから始めよう」

毎週日曜朝9時半から、FM那覇で放送中の『坂本憲彦のラジオ起業塾』。起業家の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功するために大切なポイントをお届け。沖縄で起業したい人を応援するラジオ番組です。

今回のテーマは『40代の起業』について。20代や30代に比べ40代での起業はリスクが高く、なかなか一歩を踏み出せずに悩んでいるというリスナーからの質問に坂本氏が答えます。

▼こちらの音声は、下記の「FM那覇」のサイトよりお聴きいただけます(※2019年3月17日放送)▼

http://www.fmnaha.jp/program/radio_kigyojuku/

40代での起業は遅いのか?

森川 立志財団の森川です。坂本先生、本日もよろしくお願いいたします。

坂本 はい、よろしくお願いします。

森川 今回はリスナーの方から質問が寄せられておりますので、坂本先生にお答え頂ければと思います。その質問ですが、「現在40代で起業したいと考えているが、年齢的に遅いのか。起業に年齢は関係あるのか」という内容です。20代や30代に比べ40代は体力や金銭面、家庭の事情など様々な不安があると思いますが、坂本先生は40代からの起業についてどのように思われますか?

坂本 40代から起業を考える方は非常に多いです。サラリーマンとして何年も働いてきた人の場合、40前後になると勤めている会社の先行きや自分の先行きがなんとなくイメージできて、定年まで今の会社で働き続けるのか、それとも自分のやりたいことをやったほうがいいのかと将来を考えることがあると思います。では例えば自分のやりたいことを我慢して定年まで会社で働くとした場合、その時40歳だと定年まであと20年は働かなければなりません。50代だとあと何年だから頑張ろうって思えるかもしれませんが、定年まで20年我慢して働くということを想像するとまあまあしんどいですよね。だから40代のうちに起業したいと思う気持ちはよく分かりますし、僕は40代での起業は全然アリだと思います。ビジネスマンとして一番脂がのってるときじゃないですか。社会に出て就職し、何年も働いて様々な経験をして、人によってはひとつではなく複数の会社で働いた経験があるという人もいますよね。そしてこの年齢になれば仕事のやり方や成果の出し方などある程度分かっていると思うので、経験という意味では40代は一番充実している時期なのではないでしょうか。また40代だとまだ働ける体力はありますよね。50代だと若い時のようにバリバリ働くのはしんどいかもしれませんが、40代はまだ元気に動ける人がほとんどだと思います。だから僕は色んな意味で40代での起業は遅いと思わないですし、むしろいい時期だと思いますね。

森川 40代での起業はタイミングとしては良いということですね。ただ40代だと結婚して家庭を持っている方や、お子さんがいるという方も非常に多いと思いますが、その場合養育費など家庭を支える為の収入がとても重要になりますよね。だから会社を辞めて起業をするということに対して、ご家族の方から反対されるということもなかにはあると思いますが、その場合どのようなことをすれば応援してもらえるのでしょうか?

①家族を味方にする

坂本 独身の方は自分で決めて自由にやっていくことができますが、ご結婚されてしかもお子さんがまだ小さかったりすると、起業に対して不安な気持ちになるのは当然あることだと思います。なので僕は起業する前にまずパートナー、奥さんや旦那さんを味方にすることが大事だと思います。ご家族の方が味方じゃないと、起業するときに足を引っ張られるというか、自分が思った方向に行けないっていうのはありますよね。

森川 ご家族の方に反対されていると、自分も不安な気持ちになってネガティブな方向に引っ張られてしまい、起業してもいい結果を出せなくなってしまう可能性もありますよね。ではご家族の方に味方になってもらう為にはどのような方法があるのでしょうか?

坂本 まずはご家族の方とちゃんと話し合うことが大切です。僕の話でいうと、奥さんと結婚して8~9年、出会ってからもう10年以上になるんですけれども、自分がどうしたいのかというのは今でも話し合いますし、自分のことだけでなく奥さんがどうしたいのかもちゃんと聞くようにしていますね。起業というとみんなどうしても自分のことだけに焦点を当ててしまいがちなんですが、そうじゃなくまずはパートナーがどうなりたいのかを聞くこと。そのうえでお互いどういう方向に行くのかを表面的ではなく腹を割って話す必要があります。奥さんや旦那さんって自分の人生の一番のパートナーなので、その人に反対されてしまうと足を引っ張られて結局起業できなかったり、起業してもそのことが原因で上手くいかなかったりするので。

②ビジョンマップを作る

森川 パートナーの方にどうなりたいのか聞くことが大事ということですが、例えば将来の夢や今後の人生計画などを聞いて、自分が起業したらその夢を叶えるというようなことをお話されるんでしょうか?

坂本 そうですね。それでどうなりたいかを相手に聞くとき、または自分がどうなりたいか考えるときは”ビジョンマップ”を作るようにしています。これは起業塾でも生徒の方に勧めている方法ですが、模造紙やコルクボードなどに自分の夢ややりたいことの写真を貼っていきます。例えば住みたい家や乗りたい車の写真を貼ったり、仲間とこんな会社を作りたいとかビジネスでこんな風に成功したいなど文字を貼ったりしてビジョンマップを作るんですけど、ビジョンマップは自分の夢をビジュアル化したものなのでいつでも見ることができます。作った物を家に飾ったり、写真を撮ってパソコンや携帯の待ち受けにして常に視界に入るようにすると潜在意識に刻み込まれ、自然とその夢が叶うといわれています。なのでビジョンマップを作って常に見えるようにするのが大事なんですが、1人ではなくパートナーと一緒に作ってほしいですね。

森川 一緒に作るということは、2人で1つのビジョンマップを作り上げるということでしょうか?

坂本 2人で1つでもいいですし、最初はそれぞれ別に作るのでも構いません。大事なのはお互いの夢を共有しておくということ。ビジョンマップはやりたいことや夢がビジュアル化されているので、お互いどう考えてるのか分かるんですよ。なのでそれを共有することによってパートナーの夢を叶えよう、自分の夢もこうやって叶えようと思うことができるんですよね。ちなみに僕は奥さんと一緒に作って、それを部屋に飾ってます。

森川 ビジョンマップを作ったことによって、知らなかったことを知れたりとか、また実際何か変化はあったのでしょうか?

坂本 そうですね。奥さんが作ったビジョンマップには行きたい旅行先の写真がたくさん貼ってありました。正直僕は旅行にあまり興味はなかったんですけど、そのビジョンマップを見てるうちに旅行に連れていってあげようと無意識で思うようになり、去年その夢を叶えてあげることができました。ビジョンマップに貼ってあった旅行先のひとつで、南米にあるウユニ塩湖というところがあるんですけれども、鏡張りのような池で空と海が天地一体みたいになっているきれいな場所なんですね。ここに行くのが奥さんの夢だったので、会社を2週間休んで一緒に行ってきました。このように奥さんの夢を叶えることによって、自分の夢も応援してくれるようになるんですよ。僕の奥さんは前よりも仕事を積極的に手伝ってくれますし、起業塾のサポートもしてくれます。だからまずは奥さんの夢を叶えてあげること。あとは周りの人の夢も応援すること。自分のことしか考えてないと誰からも応援されないですし、結局周りから非難されて上手くいかないと思います。

森川 ご夫婦で一緒にお仕事されているのは羨ましいですね。僕がよく行く飲食店もご夫婦で切り盛りされてるんですけど、そこのご夫婦もすごく楽しそうにお仕事されてるんですよ。2人とも楽しそうにしているからお店の雰囲気がよく、居心地もいいし料理も美味しいのでつい足を運んでしまうんですけど、なんでそんなに楽しそうにやってるかというと、お店を出すのがお互いの夢だったそうなんですよ。ご主人は東京で料理の修行をしていていつか自分のお店を出したいと思っていたらしく、奥様も沖縄でいつかお店を出したいと思っていたそうです。だから2人のやりたかったことが叶えられて、楽しく仕事ができるみたいなんですよね。夢が同じだと2人で一緒に頑張れるし、お互い支え合えるので素晴らしいなと思いました。

坂本 必ずしも奥さんと一緒にやらなければいけないというわけではないですが、夢を応援してくれる方がいいですよね。じゃないと1人で頑張ってるみたいな感じになって、精神的にも体力的にもキツイと思います。

森川 例えばパートナーに応援されず、1人で起業して家庭を顧みずに仕事をして、その結果家庭が冷え切って最悪捨てられてしまうこともありますよね。

坂本 そうですね。お金を稼いでるけど家庭がボロボロな状態の起業家や経営者の方って意外といるんですよね。勿論お金が一番大事という方はそれでもいいですけど、じゃあ本当の幸せとか幸福感はお金だけで手に入れられるかっていったら難しいですよね。やっぱり家族との関係は僕は大事だと思います。

森川 僕もそう思います。例えばなんですけど、明日死ぬとしたら死ぬ前に何したいっていう話がよく話題になりますよね。みなさん色々な答えがあると思うんですけど、多分ほとんどの人がお金のことじゃなく、家族と過ごしたいって言うと思うんですよ。だからお金儲けのことだけ考える人生よりも、パートナーと応援し合う人生の方が僕はいいなと思いました。

坂本 人の夢を応援するということはビジネスの原点でもあるんですよ。誰かをよりよくしたいと思い、よりよくした結果お金が返ってくるんです。だからお客様にいい変化を起こすっていうのは大事なんですけど、その前にまず自分のパートナーにいい変化を起こしてあげることが必要です。

③優先順位をハッキリさせる

森川 やっぱり自分の周りを大事にできない人はお客様も大事にできないということでしょうか?

坂本 そういう意味もあります。僕はもし優劣をつけるなら、まず自分が一番、その次に家族、その次に会社や自分の仲間、同僚、その次にお客様とか取引先という順番にしますね。この順番を間違えると自分が後々大変になってくるので、明確に順位付けをしたほうがすっきりしますし行動しやすくなると思います。

森川 例えば家族との予定があって、その日にちょうどお客さんとのアポイントが入ってしまった場合、家族の予定を優先するということですよね。そしたら家族の方は、優先してくれたから嫌な気持ちにはならないですし、応援しようと思ってくれますよね。そしたら仕事も応援してくれて、家族との仲も良好で、自分も仕事が頑張れるということでしょうか。

坂本 そういうことです。

森川 では今回のご質問「40代から起業したいけど遅くはないか」という内容でしたが、年齢的には決して遅くはなく、むしろいいタイミングだと。そして起業するときはビジョンマップを作ってパートナーと夢を共有し、自分よりもまずはパートナーや家族の夢を叶えてあげるのが大事だということですね。

坂本 そうですね。そこがまず大事で、まずみんなで幸せになること。家族や周りの人が幸せにすることは、自分のビジネスの発展にも大きく影響してくると思います。

森川 今40代でご家族の人に起業の話をしづらいとか、または反対されているという方がいればぜひ一緒にラジオを聞いて頂いて、ご家族でビジョンマップを作って頂きたいですね。まずは夢を共有することから始めてみて欲しいと思います。坂本先生、本日もありがとうございました。

坂本 ありがとうございました。

次回:【第12回】坂本憲彦のラジオ起業塾「40代での起業②ビジネスアイディアの見つけかた」

 

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番組概要

番組タイトル

沖縄で起業したい人を応援します「坂本憲彦のラジオ起業塾」

ナビゲーター 坂本憲彦
オンエア 毎週日曜 09:30~09:56
コンセプト 起業家育成の専門家、坂本憲彦がはじめての起業で成功する為に大切なポイントをお届けします。
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