【ビジネスコーチング】『人生を応援できる人でありたい』 コーチングを通して一人一人が輝く社会へ 中上善喬氏

立志財団会員ロング・インタビューでは、会員の志やビジネスのストーリーをご紹介していきます。

今回は、株式会社リアビル代表取締役の中上善喬(なかうえよしたか)さんです。
本来の自分を抑え込んでいた過去の経験から、その人本来の素敵なエネルギーを引き出して、自分の人生を歩む人を増やしたい、という想いでコーチングをされてらっしゃいます。現在の活動に込める熱い想いを語っていただきました。

心と事業を次のステージへ

−まず、現在のお仕事について教えていただけますか?
中上:大きく分けて3つの事業に取り組んでいます。
一つ目は経営者や起業家を専門としたビジネスコーチングです。二つ目は実際にコーチングを提供されている方々を対象にしたコーチ育成です。また、会社の中でコーチを育てたり、社内の組織体制をコーチングによって整えたり、法人や個人のエグゼクティブコーチングもやっています。そして3つ目が、エグゼクティブEQコーチという、コーチを0から育てるコーチ養成の学校をやっています。
EQというのは、日本語で言うと、心の知能指数です。頭の良さがIQだとすると、心のレベルがEQです。この“EQ”と、その人の魂レベルのようなものを数値化した“人間科学”をベースとして経営者の方にコーチングをしています。
『心と事業を次のステージへ』が事業のテーマです。コーチングを通して心と事業の次元を上げていく、そうすることによって、心の豊かさもそうですし、売上の規模も上がっていく、というところです。

人生を応援できる人でありたい

−コーチングをはじめたきっかけは何ですか?
中上:僕の人生のテーマは『人生を応援できる人でありたい』です。
自分で何かをするよりも、誰かを応援してその人が自分の可能性を見つけて輝く瞬間、表情が変わる、声のトーンが変わるあの瞬間って、幸せだなって思うんです。自分のことだけを考えていたら1人の人生なんですけど、他の人の人生を応援して、その人の夢が叶っていく、一緒にいろいろな人の人生を味わえるって、こんなに幸せなことはないなって思うんですよ。
その中でも僕は、一番エネルギーが大きいことが事業やビジネスだと思っているので、エグゼクティブコーチングというかたちで応援させていただいています。
応援できる人というのは、その人が輝くとその人の周りも輝くと思っています。結果、社会貢献的な言い方をすると、日本も元気になっていくし、より一人一人が輝く社会になるんじゃないかなというのが僕の考え方なんです。なので、自分が応援するのはもちろんなんですけど、そういった同じ志を持った人を増やしたいという想いもあって、僕がコーチングをするという方法と、学校で養成をする、という2つの手段で提供しています。

心を整えることで ビジネスの成果も上がる

コーチングにおいて“心”に注目された理由は?
中上:世の中は、ノウハウやスキルの話はあふれていると思うんですよね。今の時代、SNSもインターネットもあるので、どこでも情報が手に入れられます。
じゃあ、心は何かというと、パソコンで例えるならOSです。OSを踏まえた上で、いいアプリやソフトを稼働させると思います。でも、そもそもOSの状態が悪かったら動かないですよね。それと同じで、人間も心の状態が悪ければ動けません。心の状態を整えることで、今ある情報をどうやって使ったらいいか、自分にとってどのように活かすといいのか、が分かるようになります。心の領域が上がると、事業に対する捉え方、目的も変わってくるし、人間関係も良くなります。そして、今自分に何が必要なのかを掛け合わせてコーチングをすることで、事業のスケールが上がっていきます。
つまり、心と頭の使い方を、脳科学を使ったコーチングを通してお伝えしています。
例えば、カウンセラーをやっているクライアントさんはセールスが苦手な方でした。でも、心の状態を上げることで、視点が変わりました。それまでは売ることが目的でしたが、その先にあるものが見えるようになったことで、月商10万だったのが、90万円を達成できるようになりました。
実は、この脳科学を使ったコーチングはビジネス外でも効果があって、30年間彼氏ができなかった女性が、心の状態を整えることで初めての彼氏ができました。
EQと人間科学の考え方は、ビジネスだけじゃなく、恋愛や転職といった、生活すべてに共通する普遍的なものだと感じています。

本来のエネルギーを引き出す

中上:そして、過去の経験も心を大切にしている理由です。
僕はもともと自分自身のことがすごく嫌いでした。いじめられていた経験や、両親との関係が上手くいかなかったりと、人生というものに対してワクワクも情熱もなく、心から笑えるということもなかったんですよね。自分の心を殺して生きてきたんです。でも、心を殺すということは、自分の心の声が聞こえなくなるのと同じことです。なので、自分がどこに行きたいのかも分からなくなるし、自分の意見も言えなくなったり、そもそも自分が何なのか分からなくなっちゃうんです。自分の声を作るのは心だと思うので、心が大切だなということに気付いたというところですね。
この経験があったので、本来の自分自身を出せるとか、本来のエネルギーで自分の人生を歩む人が1人でも増えたらいいなという想いでコーチングをやっています。
僕の志は『愛と感謝にあふれた笑顔をつくる』ことです。自分自身を大切に愛することだったり、周りのことも感謝できようになると、いいエネルギーが伝播すると思っています。なので、その人本来の素敵なエネルギーを引き出したいと思っています。

大切なのは目先の利益よりもその先の目的

―起業する際に立志財団で学び、変化はありましたか?
中上:その人が持っている目的や志をとにかく大事にするようになりました。短期的にお金を作るとか、起業するという話ではなくて、人生を通して何を成し遂げたいのかというところから逆算する。そしてその手段に起業があったり、会社員で働くとかいろんな生き方がある。この思考が作り上げられたというのは僕にとってはとても大きな財産です。この目的や志が事業を続けられる理由で、立志財団はその土台となるところを洗い出してくれる場所だなと思っています。
志はその時の状態や状況で変わることもありますが、常にそれを意識できるようになったことは、立志財団に入ったことでより深まった部分です。

第2の実家立志財団

―最後に会員さんへのメッセージをお願いします。
中上:思いっきりチャレンジしてみてください。なんでかと言うと、立志財団という帰る場所があるからです。僕も上手くいかない時期がありました。でもその時に、「立志財団があるから大丈夫」って思えた自分がいたんです。精神的安定みたいなものがないと、チャレンジって怖くなるじゃないですか。立志財団は安心安全という大事なものを用意してくれていると思うんです。それをサポートするメンバーもいるし。だから志が決まったら、できるかできないかじゃなくて、とにかくやってみたらいいんじゃないかなと思っています。