『あなたの会社には価値がある』 ビジネスチャンスは自分で広げる

立志財団会員ロング・インタビューでは、会員の志やビジネスのストーリーをご紹介していきます。

今回は株式会社 宮前実幸ブランディング研究所 代表取締役 宮前実幸(みやまえみゆき)さんです。
宮前さんは関西にお住まいですが、東京で対面の勉強会が含まれる坂本立志塾に入られました。遠方からの参加というハードルが高いところに飛び込みましたが、その機会をご自身のビジネスチャンスに活かされ、現在は法人化も達成されました。坂本立志塾をどのように活用されたのか、お話を伺いしました。

両輪を大事にするコミュニティ

−なぜ立志財団に入会しようと思いましたか?
宮前:立志財団が気になったきっかけは裕子さんです。
ビジネス交流会で裕子さんと繋ってお話をしたら「私の生きる目的は夫を支えることです」と、本当に迷いのない口調でおっしゃったんです。
初対面の人にこんなにはっきり自分の生きがいを言える人がいるんだなとすごく印象的でした。
その言葉のおおもとになっている旦那さんのお話を聞かないわけにはいかないと、その後に坂本先生に繋いでいただいて入会を決めました。

私の場合は立志財団への入会もそうですが、坂本立志塾に22期で入りました。
世の中には、“物質的な売り上げをあげましょう、そのためにこれをやりましょう、戦術はこれです”みたいなことだけを教える経営塾やコミュニティは結構ありますが、立志財団は想いの部分や志という話が出てきて、両輪を大事にしていますよね。
私は関西にいるのですが、県外から東京に参加しないといけない会があるって、けっこうハードルが高いじゃないですか。
塾の費用も安くはないものですが、それくらい身を削ってでもここだったらと思えて入会しました。

学びながらビジネスチャンスを広げる

―立志財団ではどのような取り組みをされましたか?
宮前: 坂本立志塾に入ったことで東京に行く機会ができたので、オンラインのビジネス交流会に出て、東京の人との縁を作りました。
そして、坂本立志塾に出た次の日にその人と会ったり、初めて東京でセミナーをしたり、無理やりにでも東京の行事を作りました。学びながらビジネスが広がるようなきっかけづくりをしていました。

その中で、「法人の経営者を相手にしたいなら、まず君が法人にならないでどうするんだ」というアドバイスをいただきました。
確かに経営者を相手にするなら、自分が会社を経営していますと言えた方が話をしやすいし、信頼度も増すというところで、法人化の目標ができました。

坂本立志塾の期間中の実現は無理でしたが、そのための設計書を百年大計として描かせてもらいました。
だからこそ、具体的なアクションに結び付き、坂本立志塾卒業後に法人化を実現できました。

学びと同時にアウトプットと行動をやっていたからこそ、先輩から法人化のアドバイスをいただけました。
カリキュラムを100%受動的に受けていただけだとそこにはたどり着いていない気がしますね。

やっていることに自己確信を持つ

―立志財団に入会してどのような変化がありましたか?
宮前:入会した時の仕事の状況は、ある程度収入を得て頑張れてはいるけど、次のステージに行くために何をしないといけないのかが分からないというタイミングでした。

それを坂本立志塾の中で、“こういうことが大事なんだよ”“次の部屋を開けるにはこの鍵とこの鍵が必要だよ”みたいな感じで、次のステップに進むためにはどうしたらよいのかを学ばせてもらい、自分のやるべきことを見つけられました。

また、メンタル面では、経営者の方に「会社の企業価値を数字だけで測るのではなく、理念や、社会にとってあなたはどんな意味のある事業をしているかが大事ですよ」と話すと、青臭いと言われることがあり、今まではこういう上げ足を取ろうとする人の声が気になっていました。
でも、立志財団に入ったことで、自分のやっていることに“これでいいんだ”と自己確信を持てるようになりました。

私はセミナーの時に『あなたの会社には価値がある』と毎回お伝えしています。

なぜかというと、私が会社員時代にブランディングをしていた時に、「うちみたいな吹けば飛ぶような小さい会社は価値がない」と言っている社長さんがいました。
すごくいい社長さんだったのに3年後に本当にその会社はつぶれてしまいました。

想いがあって立ち上げた事業のはずなのに消滅してしまった、そのおおもとで何が大事なのかなと思ったときに、“自分のやっていることに価値がある”と自分で言えることですよね。
そうでないと何かあった時に心折れてしまうということを、その方から教えてもらいました。

私はお金のことはできませんが、それよりも大事なのが理念だと思うんですという話をします。

給料だけではなく、“この社長だからこの会社にいる”とか、“社会にとってこういう仕事に関われるからこの会社にいる”と社員の皆さんに思ってもらえたら、その会社は伸びますよね。

会社が伸びるということは、中小企業が全体の99.5%を占めているので、国力が上がりますよね。
そこまでを見越して、自分のやっている事業はこういう意味があるんだって語れる経営者さんが日本に増えたら経済力は絶対に上がっていくと信じてやっています。

今は法人の方向けに仕事をしていますが、個人事業主の方の仕事も受けています。
ビジネスマインドだけの人だったら、法人を相手に仕事したいなら、個人を切る人はいると思います。
私がそうはなっていない理由は、やっぱり坂本立志塾で学んだからかなと思います。

今は事業として決し大きくはないけれど、社会的にすごく意味のあることをやっているという経営者やリーダーを見つけると、ブランディングの大切さをお伝えしたいなと思うので、切り捨てることはしていないんです。

ブランディングにはSNSブランディング、商品ブランディング、採用ブランディングなどいろいろ種類があって、人によってやるべきステップが違います。でも、ブランディングを正しく理解されていない方が多いんです。

なので、友人がブランディングをやり始めたかららと言って同じようにやり始め、いらないブランディングのメニューを20万円とかで買っちゃうんですよ。その後に、思っていたのと違ったと私のところに来るんです。

あなたに必要なのは、そっちじゃなくて、こっちだよね、みたいな話をニーズマッチ界隈で1on1をしながらお伝えしていましたが、これはらちが明かないと。
だから個人事業主であってもビジネスをするなら知っておいた方がいいブランディングの種類や、ステップが分かるように、言ったらブランディングのインフォメーションマップを差し上げます、という受付の人みたいなものをやるようになったんです。

想いをもってやっているのであれば、無駄なことにお金を使わずに、その事業が少しでもいいかたちで成長していくような布教活動を個人事業主の人向けにもやっています 

▲画像は士業・コンサルタントが集まるコミュニティ「ティアレスクラブ」でのゲスト登壇。【顧問業なら知っておきたいブランディングセミナー】を行いました。

数字だけではだめだと気づいた方へ

―どのような方に立志財団をおすすめしたいですか?
宮前:数字的なハード面のことを整えることは事業をする上で当たり前のことですが、それだけではだめだと気付き始めている方におすすめしたいです。

利益的なことと機能的なことはきちんと整えて、自分はベストな動きをしているのに、何で人がついてこないんだろうとか、お客さんがいなくなったんだろうとか、そういうきっかけがあった時にもう一個の想いの方のことを考えるんだと思うんですよね。

大きい会社だと、「うちは顧問がいるので」と言うけれど、その顧問はおそらく税務や弁護士といった機能的な方なんですよ。スペシャリストではあるけれど、経営者さんの心の裸の部分を開いてくれる人ではないんですよね。

戦術でも戦略でもなくて、その前段の“なんでこれをやっているんだっけ”という想いの部分も大事だと気づき始めた方に来てほしいですね。