立志財団会員ロング・インタビューでは、会員の志やビジネスのストーリーをご紹介していきます。
今回はマジシャン日向大祐 (ひゅうがだいすけ)さんです。
日向さんは坂本立志塾26期を卒業されました。立志財団で学んだことで、経営に対する意識が変わり、仕事との向き合い方も変わったそうです。日向さんがどのようなことを学び、変化したか、どのように立志財団を活用されているのかについてお話を伺いました。
仕事をする目的とは
−立志財団に入る前はどのような状況でしたか?
日向:ショーはやっているけれども、「何のためにやっているんだろう」みたいな感じでしたね。
その日暮らしではないですけど、そのときのための仕事をこなして、そのときのためのお金を稼ぐ、というかたちで仕事をやっていました。
なので、状況としては、そこまで切羽詰まっていたというわけではないけれど、ただなんか中途半端だなという想いを抱えながら過ごしてたような気がしますね。
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説得力と思いやりに導かれた決断
−なぜ立志財団に入会しようと思いましたか?
日向:きちんとビジネスというものを勉強したことがなかったということが大きかったなと思います。
坂本立志塾の半年間のプログラムを受けようということになって、私にとってはかなり思い切った決断ではあったんですけど、坂本さんの言葉の説得力ですとか、裕子さんのホスピタリティにかなり安心感があったので、おそらくそういう学びとしては自分にとって大事なものになるんだろうなっていう直感がはたらきました。
経営は数字が全てではない
―立志財団に入会してどのような変化がありましたか?
日向:一つは、経営するとか、仕事をするということの概念が少し変化したなという感じですね。
坂本立志塾が始まったときに、経営のことを勉強するということは、そろばんを弾くんだろうなみたいなイメージがあったんですけれど、そうではなかったんです。
両親のことや、自分の子供の頃を振り返って考える作業がすごく意外だったんですよね。
他の基礎講義でも“ビジネスのあり方とは“と言っても、例えば決算書をどうこうするという話ではなく、国のあり方とか人間の魂としてのあり方というレベルから来てるんだよというお話で、それが意外と腑に落ちるなって思ったんです。
経営の数字のことなんかは本当に小手先のことなのかしらと思わせられたというか、自分のやりたいことをちゃんとピュアに突き詰めていくことがとても大事な作業なんだなと思いました。
お金の計算をして、損得を考えるということだけではなくて、自分の根っこからやりたいことを見つけていってそこから動いていく原則を知ったということですね。
そしてもう一つは明確に自分の目標を言語化することができたことですね。
何となく劇場を作りたいなみたいなこと言い出した頃だったんですが、漠然と“劇場できたらいいな”ではなくて、どうしてそれをやりたいのか、というそのどうしてが明確になった結果どんな言葉がでてくるかなというところ。
本当に自分の魂レベルでやりたいことって何なのかなみたいなことを考える時間を与えていただいたという感じですね。
その結果できた私の真志命は『もてなしの行き交う劇場を作る』です。
私は多分お金よりも、何か人を喜ばせることが好きなんですよね、人をもてなすというか。
マジックって人を騙す要素があるみたいに思う方もいるんですけど、私はエンターテイメントとして楽しませるためのものだと思っています。
私の中ではサプライズパーティーを仕掛けるために入念に準備をして臨む感覚に近いというか。
喜んでくれるかな、驚いてくれるかなって。
そのために工夫をしていくことが私はすごく好きなんだなと思っています。
その感覚っていうのは要はもてなしなんだなって僕の中で思って、真志命にワードとして入れました。
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志で繋がるご縁
―立志財団ではどのような取り組みをされましたか?
日向: 一つは、坂本立志塾に関してです。
プレゼンを2回やらせていただきましたが、ビジネスの知見のある友人達に聞いてもらいました。
私が最終的に100年大計の発表したときは、友人が数値目標に対して「すごい良かったです。でももっと早く達成できると思います」と感想を言ってくれるなど、プレゼンが自己満足とか独りよがりになっていないかという意味では、見てもらって感想を聞けたことがすごくよかったなって思いますね。
応援してくれるし、思ったことも言ってもらえてたたき台ができることはすごく大きいなって思うんですよね。
プレゼンは、自分の中にあることを当たり前に喋っただけの感覚ですが、聞いてくださった方から「なんか泣いちゃいました」と言われて、自分の想いを人に話すことって思った以上にパワーがあるんだなっていうのは実感させられされましたね。
立志財団としては、出会う方々とのご縁がありがたいなと思っています。ご縁で仕事が動くことも多々あるので。
例えば数字重視だけの経営塾をやってたら、金儲けしたい人しか来なかったと坂本さんもおっしゃっていましたが、類は友を呼ぶという感覚で言うと、直感的に立志財団には、質の良い方々が集まっている気がしています。
そういう場所で人と出会えるってすごくいいなって思ってます。
見える形見えない形いろいろ助けていただいてるというのは、感覚としてありますね。
具体的には、例えば立志財団会員のポッドキャストをやっているトーマスさんに立志交流会で一度お会いできたんですけど、「音声メディアに向いてそうな声をしてますよね」と言われて、後日1on1をして、ポッドキャストを始めることになりました。
あとは、基礎講座を受けて、たまたま一緒になったVRけん玉の川崎さんとも後日1on1をして、それ面白いですねなんて話して、半月後ぐらいに川崎さんのオフィスでVRでけん玉練習してました。
不思議なご縁だなと思って。
みんな志を持っているという共通点があるので、人の志ってなんだろうなという目で見るじゃないですか。
その上で取り組まれてることを見ると、自分のことも振り返って身が引き締まったりしますよね。
立ち止まる時間を与えてもらえる場所
―どのような方に立志財団をおすすめしたいですか?
日向: 自分のやっていることが本当にやりたいことなのかが分からない方や、日々何かやることに追われてる方には発見が多いのかなと思いますね。
売り上げが良かったり、ありがたいことに忙しくしてますみたいな状況はそれはそれでいいとは思うんですけど。
それが本当に自分の行きたい方向に向かえていない方もいらっしゃるとは思うんですよね。
なんかわかんないけどいつの間にか忙しくなってやることに追われて何がやりたかったんだろうみたいな。
それが仕事であるって思っちゃってるけどなんか違うんじゃないかなみたいな。
やっぱり会社員でもない限り、自分が体を動かさないと収入に結びつかないっていう状況になるから頑張ってあれこれ詰め込んじゃうんですよね。
そういう方は立ち止まって考える時間を与えてもらえる場だと思うんですよね。
単発のセミナーでも気づきはもちろんあるし、自分を追い込むために思い切って長期のプログラムを受けてみるとかでもすごく気づきが大きいなと思います。
あと先ほど言った交流会も、普段出会ってる人たちではなく、違う環境に身を置けるっていうのはいいことだなと思います。
なので、普段の仕事が動き続けてないといけないみたいになってる方にはやっぱりすごくいいんじゃないかなと思いますね。