【読書会報告(4)】残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法(著:橘玲さん)

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「やればできる」

その言葉は、多くの勇気を私たちに与えてくれます。

 

しかし、本質的な所を見落とすと、

その勇気が仇になることも。

 

そんな冷酷までに現実的なことを

教えてくれる一冊です。

 

『ドラえもん』は、

役割分担が決まっていて、

調和がとれているように、

 

私たち一人ひとりにも、

実は、人との関わりの中においては、

役割というものがあり、

 

それと異なる自分には、

なろうとしても、なかなか慣れません。

 

リーダーは、子供のころからリーダーですし、

縁の下の力持ちだって同じです。

ムードメーカーもあれば、

冷静な人もいます。

 

自分と違う自分にあこがれて、

成ろうとしても、

ジャイアンはやっぱりジャイアンですし、

スネ夫ものび太も、

自分以外にはなれません。

 

むしろ、のび太は、ドラえもんの道具を

使って、自分以外の者になろうとしているから、

失敗しているのではないでしょうか?

 

それよりも、

ジャイアンはジャイアンのままで、

スネ夫はスネ夫のままで、

のび太はのび太のままで、

どうやったら、自分らしく活躍して、

世のため人のために貢献できるのか?

 

ということを、追及した方が、

よっぽど建設的ではないでしょうか?

 

「やればできる」というのは、

あくまで、

自分らしさの中で、自分の可能性に挑戦する場合のこと。

 

のび太がのび太以外の者になろうとしても、

それは「やろうとしてもできない」ことなのです。

 

一見、残酷かもしれませんが、

そんなことはありません。

 

自分らしく幸せになれるということは、

親を逆恨みすることもなければ、

世の中に不満を言うこともなくなります。

 

自分らしく幸せになるためには、

ちょっとだけ、残酷と感じるかもしれない現実と

向き合う必要が有るようですが、

その大切さを教えてくれる一冊です。

 

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

(著:橘玲さん)

 

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